クラレ、１１年３月期は営業益４１％増と大幅増益を計画

　化学品大手のクラレが３０日前引け後、１１年３月期の連結業績予想を発表した。

　売上高は前期比８．１％増の３６００億円、営業利益は同４１．２％増の４３０億円、純利益は同４７．１％増の２４０億円を計画。前提為替レートは１ドル＝９０円、１ユーロ＝１３０円。国産ナフサ価格は１キロ＝５万円を前提とした。年間配当予想は２４円（前期１６円）。

　原燃料価格上昇や円高の影響も想定し、価格改定や高付加価値化に注力していく方針。

　事業別では、ポバール樹脂はアジアでの需要が堅調に推移するも、欧州での回復は緩やかになる見込み。光学用ポバールフィルムは液晶関連需要が引き続き好調に推移すると予想している。

　３０日前場終値は５４円高の１２１４円。



［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社

クラレが反発、１０年３月期の連結業績予想上方修正を好感

　クラレが２４円高の１１９０円と反発して始まる。化学品の大手で、２２日に会社側が、集計中の１０年３月期連結業績見込みを上方修正したことが好感されている。

　発表によれば、１０年３月期の連結売上高は従来予想比２８億円増の３３２８億円（前期比１１．６％減）、営業利益は同２４億円増の３０４億円（同３．８％増）、経常利益は同２４億円の２８９億円（同７．８％増）、純利益は同２３億円増の１６３億円（同２５．５％増）と、従来予想の減益から増益に転じた。

　上方修正の理由について会社側では、「化成品・樹脂」「繊維」「機能材料・メディカル他」のすべての事業が想定を上回ったことと、コストダウンの成果を挙げている。

　上方修正を受けて、シティグループ証券は２３日付で、クラレの投資判断を強気の「１Ｍ」（買い・中リスク）、目標株価１４５０円としている。

　日足チャートは目先調整一巡感を示唆、当面は下値切り上げ型の展開が予想される。（高野龍一）



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