デリカフHD Research Memo（10）：新規事業の育成により青果物総合加工メーカーとしてのポジションを確立

*16:20JST デリカフHD Research Memo（10）：新規事業の育成により青果物総合加工メーカーとしてのポジションを確立 ■今後の見通し

3. 今後の成長戦略
デリカフーズホールディングス<3392>は今後の加工業務用野菜を取り巻く市場環境を、食業界における人手不足の継続と、食の安全・安心・安定供給が今まで以上に強く求められる環境になると想定している。こうした状況は現在、業界内唯一とも言える同社が持つ強みが生かされる環境にあるとの認識で、今後も外食業界を中心に青果物の加工流通に関して同社シェアの拡大余地は大きいと見ている。

こうしたなか、2025年3月期以降の成長戦略として既存事業については、物流面での外食用ラストワンマイルのトップ企業に、また業務加工野菜で全国生産量トップ企業を目指す方針だ。売上高の長期的なポテンシャルとしてはシェアを拡大することで700億円程度まで伸ばすことが可能と見ており、前述した業務提携先との協業も進めながら効率的に事業を拡大するものと予想される。

もう一つの成長戦略として、新規領域の育成にも取り組んでいく。冷凍野菜や冷凍加工商品、ミールキット、スープ、調味液など既存商品よりも付加価値の高い領域のラインナップを拡充し、既存顧客だけでなく輸出も含めた新たな販路を開拓することで売上成長に加えて、収益性の向上も図る戦略だ。必要であればＭ＆Ａなども検討しながら青果物の総合加工メーカーとしてのポジション確立を目指す。これら成長戦略に関しては次期中期経営計画にて、より詳細に示されるものと思われ、その内容が注目される。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　佐藤　譲）

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