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クリエイト・レストランツ・ホールディングスのニュース

クリエイト・レストランツ・ホールディングスのニュース一覧

クリレスHD Research Memo(6):2021年2月期はコロナ禍の影響を受けて大きく後退(2)

配信元:フィスコ
投稿:2021/05/24 15:36
クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>の決算動向

各カテゴリー別の業績は以下のとおりである。

(1) CRカテゴリー
売上収益は前期比47.4%減の27,253百万円、カテゴリーCF※は1,374百万円のマイナス(前期は5,992百万円のプラス)となった。1回目の緊急事態宣言後、商業施設等に連動する形で多くの店舗が休業となったことから第1四半期に大きく落ち込んだものの、第2四半期以降は、通常営業の再開や業態変更(22店舗)、地代家賃の減免交渉等により、CFはプラスを維持してきた。既に契約済となっていたフードコート(及びフードホール)へ計26ブースを出店したほか、しゃぶしゃぶ業態やデザート業態等の出店により、41店舗を新規出店した一方、67店舗を退店し、期末の店舗数は553店舗となった。

※カテゴリーCF(キャッシュ・フロー)は、調整後EBITDA(=営業利益+その他の営業費用−協賛金収入を除くその他の営業収益+減価償却費+非経常的費用項目)をベースとしている(以下、同様)。


(2) SFPカテゴリー
売上収益は前期比56.7%減の17,428百万円、カテゴリーCFは2,095百万円のマイナス(前期は4,532百万円のプラス)となった。1回目の緊急事態宣言に伴う一斉休業により第1四半期に大きく落ち込み、第2四半期もコロナ第2波に伴う時短営業により伸び悩んだ。通常営業を再開した第3四半期は一旦回復に向かったものの、第4四半期はコロナ第3波の影響を受けて失速する結果となった。主力業態である「磯丸水産」は、駅前・繁華街での24時間営業にこそ強みを発揮できる収益モデルであることから、人の往来の制限や時短営業による影響を大きく受けたが、通常営業を再開した第3四半期での回復状況から判断すると、業態としての優位性は失われていないとの見方ができる。また、不採算店舗の整理や業態変更(8店舗)、テイクアウト&デリバリーの拡充等により収益体質の強化にも取り組んだ。新規出店を5店舗に抑えた一方、不採算店舗の整理等により53店舗を退店し、期末の店舗数は227店舗となった。

(3) 専門ブランドカテゴリー
売上収益は前期比34.8%減の25,542百万円、カテゴリーCFは329百万円のマイナス(前期は2,921百万円のプラス)となった。第1四半期の外出自粛下においても、つけめん・そば・ベーカリー業態は日常ブランドとしての強みを活かして健闘したうえ、第2四半期以降は、地方及び都内を含めて郊外型ロードサイドが回復傾向にあり、CFもプラスを維持してきた。18店舗の新規出店、18店舗の退店により、期末の店舗数は243店舗となった。

(4) 海外カテゴリー
売上収益は前期比42.6%減の5,146百万円、カテゴリーCFは494百万円のマイナス(前期は1,173百万円のプラス)となった。第1四半期においては北米・シンガポールのロックダウンによる全店休業の影響を受けた。ただ、台湾・香港ではコロナ禍の影響は比較的少なく健闘。第2四半期以降は、シンガポールの営業再開や北米での段階的な営業再開により徐々に回復傾向にあったものの、第4四半期は米国の政権交代に伴う補助金の給付遅延が影響した。4店舗の新規出店、5店舗の退店により、期末の店舗数は53店舗となった。

3. 2021年2月期の総括
以上から、2021年2月期を総括すると、これまで成長を続けてきた業績が、同業他社と同様、コロナ禍の影響を受けて大きく後退し、大幅な損失を計上したところは厳しい結果と言わざるを得ない。ただ、徹底したコストコントロールにより損益分岐点の引き下げを迅速に進めたことや、手元流動性の確保を含め、財務基盤の整備を図ったところは、今後の早期回復や再成長に向けて一定の成果を残したと言えるだろう。また、コロナの影響は総じて業績の足を引っ張ったものの、カテゴリー別(及び業態別)や出店エリア(首都圏か地方か、首都圏でも都心か郊外か)によりやや状況が違うところには注意が必要である。すなわち、今後の早期回復への道筋や環境変化への対応に向けて、それぞれの特長や可能性を見定めながら、最適な取捨選択と資源配分を行っていけるところは、独自の事業ポートフォリオを構築してきた同社ならではの強みと再認識できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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配信元: フィスコ
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