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キユーピーのニュース
―財政悪化シナリオに警戒感も、ガソリンに次ぐ物価高対策の動向に市場も注視―
8日投開票の衆院選を巡り、食品への消費税を巡る扱いが争点の一つとしてクローズアップされている。中道改革連合が食料品の消費税率をゼロとすることを基本政策に盛り込み、自民党と日本維新の会は2年間限定の食料品消費税率ゼロを公約に掲げた。選挙公約を材料に食品株には思惑的な買いが入り一時的に動意づく場面があったが、持続的な上昇は期待できるのか。今後のシナリオと注目銘柄を探る。
●主要政党の公約で金利上昇
日経平均株価は2日、上げ幅が一時900円を超え、終値ベースの最高値(5万4341円23銭)に迫る場面があった。朝日新聞が1日夜、約37万人を対象とした電話とネットによる衆院選の中盤情勢の調査結果を報じ、自民党が単独で過半数(233議席)を大きく上回る勢いで、日本維新の会とあわせて与党で300議席超をうかがう情勢だと報じた。外国為替市場でドル円相場が1ドル=155円台と円安に振れたことも相まって、先物のショートカバーを巻き込む形で株価指数は上昇。ただ前場中盤に急速に伸び悩み、下げに転じて667円安で安値引けとなるなど、荒い動きとなった。
1月9日夜の読売新聞オンラインによる衆院解散・総選挙の検討報道を受け、兜町では「選挙は買い」のアノマリーが語られるようになったものの、立憲民主党と公明党が新党・中道改革連合を結成して食品向けの消費税ゼロを打ち出し、自民党側がこれに呼応するように、2年間の食料品の消費税率ゼロを訴えるようになるとムードは急変した。日本の財政が一段と悪化するとの見方が市場に広がり、超長期債価格が暴落。金利の急上昇を背景に日経平均は騰勢一服を余儀なくされることとなる。リベラル色の強い朝日新聞の今回の選挙情勢報道はある種のサプライズ感をもたらしたとはいえ、ポピュリスト的政策の推進による財政悪化シナリオがくすぶった状態には変わらず、金利の先高観が日本株の上値を圧迫し続けている。
「債券自警団」によるマーケット発の警鐘が響いたのか、高市首相は選挙戦において消費税に関する言及を避けている。公示日の1月27日午前10時過ぎ、東京・秋葉原で第一声となる街頭演説に臨んだ高市首相は、責任ある積極財政の肝は「危機管理投資と成長投資」だと述べ、経済安全保障の重要性に触れつつ、造船やAI、サイバーセキュリティー、宇宙、コンテンツビジネスなどの成長・投資促進に意欲的に取り組む姿勢を示したが、消費税ゼロには触れなかった。
更に、高市首相は31日に外国為替資金特別会計(外為特会)について「運用がホクホク状態」と発言し、その真意についてすぐにSNSで釈明することとなった。米当局によるレートチェック観測で円高が進み、輸入インフレの高進に対する批判をかわすための時間的猶予を受けていた最中での「失策」と受け止める市場参加者は多く、為替面での発言も消費税と同様に控えられるのでは、との見方が広がっている。
●「ジャパン・ファンド」創設機運高まる
今回の衆院選では上記の政党に加え、国民民主党や日本共産党、れいわ新選組、参政党、日本保守党、社民党、チームみらい、減税日本・ゆうこく連合などがそれぞれの公約をもとに選挙活動を展開している。朝日新聞の報道通り、自民党で単独過半数、または日本維新の会との連立で過半数の議席を確保する結果となった場合、高市政権が食品の消費税の扱いについて公約の実行に移すかどうか、国民の監視の的となることは必至だ。財源に関して、自民党は税外収入などを検討していることが明らかになっている。中道は、「政府系ファンド(SWF)」を財源とする方針を示す。
SWFは公明党が創設の検討を進めてきたプランが下敷きとなっている。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の積立金や、外為特会、日銀のETF(上場投資信託)をSWFが一元管理・運用し、リターンの一部を政策の財源として活用する構想だ。この「ジャパン・ファンド構想」に関して昨年11月11日の衆院予算委員会で、構想の受け止めについて質問を受けた片山さつき財務相は「前向きな提案について、ぜひ今後も検討いただきたい」と期待を寄せた。また高市首相は「何かすごく明るい気分になった。夢が持てた」と述べている。創設に向けた超党派による議員連盟の発足の動きも表面化している。
年金積立金を財源とするには法改正など高いハードルが存在する。外為特会の剰余金は一部が一般会計に充当され、防衛費の財源として活用されている。日銀が保有するETFに関しても、多額の含み益を抱えているとはいえ、金利の上昇による長期国債の含み損と、当座預金に対しての利払い費用の拡大が見込まれるなかで、慎重な扱いが求められている。とはいえ、ジャパン・ファンド構想は超党派の動きであるがゆえ、政党間の合意形成が図りやすい面があるのも確かだ。政権側は国民の支持をつなぎとめるために、ガソリン暫定税率の廃止に次ぐ物価高対策の成果創出に向けた姿勢を打ち出し続けなければならない。その格好のツールとなりうる同構想に対し、投資家による関心が一段と高まっていくことも期待される。
市場からは「足もとでは衆院選に市場の関心が集中しているが、ジャパン・ファンドの構想そのものはある意味で分かりやすさがある。具体的な財源が示され、食品消費税ゼロが現実味を帯びるようになれば、食品セクターへの物色意欲が再び高まることになりそうだ」(国内証券アナリスト)との声がある。消費税ゼロ化による消費者の購買力の回復というエクイティー・ストーリーに基づき、注目銘柄をピックアップしていく。
●キユーピーやブルドックなどに注目
マヨネーズ最大手のキユーピー <2809> [東証P]は23年11月期を底に利益成長を続け、26年11月期営業利益は380億円(前期比9.7%増)と連続最高益更新を計画する。原材料価格やエネルギー・資材・物流費の上昇による影響を受けながらも、今期は価格改定による効果を引き出しつつ海外事業の成長を加速させる姿勢だ。株価は昨年12月に最高値をつけた。75日移動平均線を下回る局面で押し目買いに支えられている。
ソース大手のブルドックソース <2804> [東証P]が1月23日に発表した26年3月期第3四半期累計(4~12月)の売上高こそ前年同期比微増となったが、営業利益は同4.7倍と急拡大した。国内の家庭用ソースは振るわなかったが、業務用は堅調に推移。主要生産拠点での費用削減と販売戦略の変更で収益性が高まった。株価は昨年8月に2200円台で頭打ちとなり、出遅れ感が強まっている。PBR(株価純資産倍率)は0.9倍台だ。
漬物最大手で「ご飯がススム」シリーズを展開するピックルスホールディングス <2935> [東証P]が12月29日に発表した26年2月期第3四半期累計(3~11月)の決算は、売上高は前年同期比微増で営業利益は同39%増となった。基幹工場でアイテム数の削減を通じた生産効率化に取り組んでいる。PBRは0.8倍。昨年末以降は株価調整が続き、割安感が漂う。
わらべや日洋ホールディングス <2918> [東証P]はコンビニ大手のセブン-イレブンを主要取引先とし、弁当や調理パン、和菓子などを供給する。第4四半期(25年12月~26年2月)は工場メンテナンス費用の計上で計画的な赤字を見込むものの、海外事業の利益は回復基調で、26年2月期は過去最高益の更新を計画する。23年12月につけた上場来高値3715円を上抜けられるか注目される。
S Foods <2292> [東証P]は食肉の製造・卸売りや小売事業を展開。定番商品「こてっちゃん」で知られている。1月14日に26年2月期利益予想を上方修正した。今期中と予定していた米オーロラ新工場の稼働時期は4月となる見通しとなり、売上高予想は減額修正したものの、国内事業は堅調に推移している。株価は3000円台へと居所を変えたが、PBRは0.7倍台にとどまる。
オエノンホールディングス <2533> [東証P]は焼酎などを取り扱う酒類事業や酵素医薬品事業を手掛ける。28年12月期に売上高930億円以上(25年12月期見通し876億円)、経常利益45億円以上(同42億5000万円)に拡大させる中期経営計画を掲げ、PB商品の受託拡大や輸出向けの販路拡大などに取り組む。株価は400円台にとどまっており、直近で25日移動平均線との下方カイ離率は一時10%を超えるなど値頃感も意識される。
このほか、カカオ価格について過去の高騰が一服した後、下落基調を続けているという観点から、来期の利ザヤ拡大を期待して明治ホールディングス <2269> [東証P]や森永製菓 <2201> [東証P]、不二製油 <2607> [東証P]などにも目配りをしておきたい。
株探ニュース
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