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ナフコのニュース
■要約
ナフコ<2790>は家具・ホームセンター(以下、HC)業界の大手である。九州地区を地盤として、中四国・関西・中部・関東・東北地区に359店舗(2022年3月期末時点)を展開している。「店は、お客様のためにある」という理念のもと、より快適な生活を創造する生活総合提案店「暮らしのクリエーター」を目指している。
同社は、出店戦略として郊外立地型店舗のドミナント出店を基本としているが、店舗規模や品ぞろえで複数業態を持つことにより、大都市圏から地方都市圏まで、それぞれの立地・商圏の特性に合わせて最適なタイプの店舗を柔軟に出店できる強みがある。2022年3月期末時点の店舗タイプ別構成比は、資材・DIY・園芸用品及び生活用品を中心とするHC単独店が50.7%、HCと家具・ホームファッション用品の併合店(1階がHCで2階が家具・ホームファッション用品のコンビネーションストア)が39.8%、家具・ホームファッション用品を中心とする家具単独店が3.9%となっている。
2022年3月期の商品別売上構成比は、コア部門である資材・DIY・園芸用品が46.1%、生活用品が25.2%、家具・ホームファッション用品が20.1%、その他が8.6%となっている。売上総利益率の高い資材・DIY・園芸用品(2022年3月期36.0%)及び家具・ホームファッション用品(同41.0%)を主力としていることが特長だ。また、プライベートブランド(以下、PB)商品比率は2016年3月期の25.1%から2022年3月期には42.7%まで上昇、2023年3月期には45~50%を目指しており、これらが売上総利益率向上に貢献している。
1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の業績※は、売上高が206,549百万円、営業利益が12,002百万円、経常利益が12,572百万円、当期純利益が7,961百万円、「収益認識に関する会計基準」等適用前の2021年3月期実績と単純比較した場合の増減率は、売上高が11.9%減、営業利益が34.1%減となった。前期の新型コロナウイルス感染症対策商品特需や特別定額給付金による反動、暖冬により季節用品が低迷した結果、減収減益となったものの、コア部門である資材・DIY・園芸用品の売上構成比が前期比1.3ポイント上昇の46.1%となったほか、PB商品比率が同5.5ポイント上昇し42.7%となった結果、売上総利益率は同0.4ポイント上昇の34.8%と過去最高を更新した。また、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)前の2020年3月期実績(「収益認識に関する会計基準」等適用前)と単純比較した場合の増減率では、売上高が5.1%減、営業利益が44.3%増、経常利益が40.3%増、当期純利益が61.1%増となる。売上総利益率が1.9ポイント上昇しているほか、販管費の抑制も寄与し、各段階利益はコロナ禍前を上回る水準に回復している。
※2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、前期比は開示していない。
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績予想は、売上高で前期比0.8%増の208,100百万円、営業利益で同6.6%増の12,800百万円、経常利益で同5.0%増の13,200百万円、当期純利益で同0.5%増の8,000百万円としている。コロナ禍の影響に不透明感が残るものの、既存店売上高の回復に加え、新規出店(3店舗計画)やPB商品比率のさらなる上昇なども寄与する見込みだ。なお売上総利益率については、PB商品比率を45~50%まで上げることで、前期比0.4ポイント上昇の35.2%と過去最高を更新する予定だ。既存店売上高は回復傾向であることなどから予想を達成する可能性は高いと弊社では見ている。
3. 成長戦略
業種・業態を超えて競争が激化し、家具・HC業界においても小規模チェーンが淘汰される事業環境の下、同社は一層の競争力強化・収益力向上に注力する方針だ。店舗展開については、2023年3月期以降は新規出店を加速させる方針で、立地・商圏を厳選して柔軟に対応する。PB商品の開発・拡充については、資材・DIY・園芸用品でPB化余地が大きく、長期的には全体のPB商品比率50%以上を目指している。また、メーカーとの共同開発を強化することで、競争力の高いPB商品の品ぞろえを拡充していく方針だ。積極出店への転換やPB商品比率のさらなる上昇などにより、中期的な収益拡大基調が期待できると弊社では評価している。
■Key Points
・九州地区を地盤に関西や関東にも展開する家具・HC大手
・2022年3月期は売上総利益率が過去最高を更新、各段階利益はコロナ禍前を上回る水準に回復
・既存店売上高が回復傾向にあることから、2023年3月期は増収増益を見込む
・より快適な生活を創造する生活総合提案店「暮らしのクリエーター」を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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ナフコ<2790>は家具・ホームセンター(以下、HC)業界の大手である。九州地区を地盤として、中四国・関西・中部・関東・東北地区に359店舗(2022年3月期末時点)を展開している。「店は、お客様のためにある」という理念のもと、より快適な生活を創造する生活総合提案店「暮らしのクリエーター」を目指している。
同社は、出店戦略として郊外立地型店舗のドミナント出店を基本としているが、店舗規模や品ぞろえで複数業態を持つことにより、大都市圏から地方都市圏まで、それぞれの立地・商圏の特性に合わせて最適なタイプの店舗を柔軟に出店できる強みがある。2022年3月期末時点の店舗タイプ別構成比は、資材・DIY・園芸用品及び生活用品を中心とするHC単独店が50.7%、HCと家具・ホームファッション用品の併合店(1階がHCで2階が家具・ホームファッション用品のコンビネーションストア)が39.8%、家具・ホームファッション用品を中心とする家具単独店が3.9%となっている。
2022年3月期の商品別売上構成比は、コア部門である資材・DIY・園芸用品が46.1%、生活用品が25.2%、家具・ホームファッション用品が20.1%、その他が8.6%となっている。売上総利益率の高い資材・DIY・園芸用品(2022年3月期36.0%)及び家具・ホームファッション用品(同41.0%)を主力としていることが特長だ。また、プライベートブランド(以下、PB)商品比率は2016年3月期の25.1%から2022年3月期には42.7%まで上昇、2023年3月期には45~50%を目指しており、これらが売上総利益率向上に貢献している。
1. 2022年3月期の業績概要
2022年3月期の業績※は、売上高が206,549百万円、営業利益が12,002百万円、経常利益が12,572百万円、当期純利益が7,961百万円、「収益認識に関する会計基準」等適用前の2021年3月期実績と単純比較した場合の増減率は、売上高が11.9%減、営業利益が34.1%減となった。前期の新型コロナウイルス感染症対策商品特需や特別定額給付金による反動、暖冬により季節用品が低迷した結果、減収減益となったものの、コア部門である資材・DIY・園芸用品の売上構成比が前期比1.3ポイント上昇の46.1%となったほか、PB商品比率が同5.5ポイント上昇し42.7%となった結果、売上総利益率は同0.4ポイント上昇の34.8%と過去最高を更新した。また、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)前の2020年3月期実績(「収益認識に関する会計基準」等適用前)と単純比較した場合の増減率では、売上高が5.1%減、営業利益が44.3%増、経常利益が40.3%増、当期純利益が61.1%増となる。売上総利益率が1.9ポイント上昇しているほか、販管費の抑制も寄与し、各段階利益はコロナ禍前を上回る水準に回復している。
※2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、前期比は開示していない。
2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績予想は、売上高で前期比0.8%増の208,100百万円、営業利益で同6.6%増の12,800百万円、経常利益で同5.0%増の13,200百万円、当期純利益で同0.5%増の8,000百万円としている。コロナ禍の影響に不透明感が残るものの、既存店売上高の回復に加え、新規出店(3店舗計画)やPB商品比率のさらなる上昇なども寄与する見込みだ。なお売上総利益率については、PB商品比率を45~50%まで上げることで、前期比0.4ポイント上昇の35.2%と過去最高を更新する予定だ。既存店売上高は回復傾向であることなどから予想を達成する可能性は高いと弊社では見ている。
3. 成長戦略
業種・業態を超えて競争が激化し、家具・HC業界においても小規模チェーンが淘汰される事業環境の下、同社は一層の競争力強化・収益力向上に注力する方針だ。店舗展開については、2023年3月期以降は新規出店を加速させる方針で、立地・商圏を厳選して柔軟に対応する。PB商品の開発・拡充については、資材・DIY・園芸用品でPB化余地が大きく、長期的には全体のPB商品比率50%以上を目指している。また、メーカーとの共同開発を強化することで、競争力の高いPB商品の品ぞろえを拡充していく方針だ。積極出店への転換やPB商品比率のさらなる上昇などにより、中期的な収益拡大基調が期待できると弊社では評価している。
■Key Points
・九州地区を地盤に関西や関東にも展開する家具・HC大手
・2022年3月期は売上総利益率が過去最高を更新、各段階利益はコロナ禍前を上回る水準に回復
・既存店売上高が回復傾向にあることから、2023年3月期は増収増益を見込む
・より快適な生活を創造する生活総合提案店「暮らしのクリエーター」を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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