＜話題の焦点＞＝肥満３人に１人に、世界的対策必要なメタボ

　日本を含む国際研究チームは、肥満か体重超過の状態にある人が３人に１人に達したとする報告を英医学誌ランセット電子版に発表した。研究チームは約１８００の健康統計や疫学調査などをもとに、２０１３年時点の約１８０カ国の状況を解析。この結果、１９９０年代以降、世界的に体重増加の傾向が強まり、８０年の約８億６０００万人から約２．５倍の２１億人に増えたとしている。

　統計では体重を身長の２乗で割った体格指数（ＢＭＩ）が２５以上を体重超過、３０を超えると治療が必要な肥満症としているが、人口比ではＢＭＩ２５以上の人が成人男性の３７％、成人女性の３８％を占めた。また、９０年代以降、先進国の子供や若者の肥満が急増。さらに、経済成長が続く中国やインドなど新興国でも増加しており、２０歳未満の肥満は５割近く増えたとしている。

　肥満、いわゆるメタボリック症候群は生活習慣病などの原因になり、年間３４０万人が死亡、健康寿命を４％縮めるとされている。チームは「国際的なリーダーシップで対策が必要」と警告しており、メタボ対策・予防関連銘柄をチェックしておきたい。

◆メタボ関連銘柄

コナミ<9766.T>　　　　グループのコナミスポーツ＆ライフが厚生労働省の規定に沿って特定保健指導プログラムを実施
武田薬<4502.T>　　　　高脂血症治療薬を扱う一方で、メタボ撲滅委員会を立ち上げ、患者の生活改善を指導
オムロン<6645.T>　　　体重体組成計や内臓脂肪測定装置を手掛け、生活習慣病の予防・治療、疾病管理のソリューション提案も
小林製薬<4967.T>　　　脂肪を減らす漢方薬「ナイシトール」と脂肪分解・燃焼を促進する飲料品「杜仲茶」を販売
大正薬ＨＤ<4581.T>　　脂肪分解、燃焼を助けるドリンク剤「コレスケア」を扱う
日清オイリオ<2602.T>　天然の植物成分の中鎖脂肪酸の働きで、脂肪がつきにくくする食用油２種を販売


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）