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【IRアナリストレポート】ワールドホールディングス(2429)

著者:鈴木 行生
投稿:2024/11/28 12:36

~人材ビジネスを中心に、人と社会の「カタチ」創りをつなぐ~

【ポイント】
・今2024年12月期は減益計画であるが、3Q累計を見ると計画を上回っている。人材教育ビジネスで、半導体・電子部品関連が4Qから顕著な回復に入ってきた。不動産ビジネスは4Qに売上が集中する。通期でも会社計画を上回ってこよう。来期は増益に転じ、ピーク利益を更新しよう。

・人材ビジネスでは、通常のアウトソーシングを越えて、伊井田会長は「コ・ソーシング」を実践している。有力企業とのコラボレーション(協業)、他の人材会社とのコンソーシアム(連携)を通して、受託ビジネスの広がりをシームレスに追及している。これが、次の半導体関連ビジネスでも効果を発揮してこよう。

・熊本に半導体製造装置を備えた「熊本テクニカルセンター」を建設している。2025年から年間500人の人材育成を実施し、半導体関連企業の事業をサポートする。既に全国に11カ所の研修センターを有するが、今後も半導体メーカーの国内工場新設に合わせて、研修拠点を伴った人材教育が加速化しよう。

・2023年5月に日本技術センターを子会社化した。受託型のビジネスを通して、高付加価値化が進展しよう。また、ヤマトホールディングスと戦略的業務提携を結び、2023年9月にヤマト・スタッフ・サプライが当社グループに入った。物流分野の強みを活かしつつ、高齢人材の活用も図っていく。新しい展開として既に成果を上げ始めている。

・不動産事業では、リスクマネジメントに注力しつつ、事業拡大を実行している。土地の仕入れに強みがあり、大手建設・不動産会社との連携も活かしている。情報通信は、モバイルショップから企業向けITソリューションへシフトしようとしている。農業公園事業では、再生ノウハウを活かして、受託が順調に増加している。

・中計では、2026年12月期の営業利益目標を150億円においているが、主力部門の成長戦略によって視野に入ってこよう。市場では、人材教育ビジネスと不動産ビジネスのポートフォリオが十分評価されていない。株価は割安に留まっているが、シームレス戦略が奏功してくれば、企業価値も大きく見直されよう。今後の展開に注目したい。

目次
1.特色 人材ビジネスの広がりを追求
2.強み 事業のバランスに軸足を置く
3.中期経営方針 中期5ヵ年計画でシームレスなつながりを加速
4.当面の業績 今期は踊り場、2025年12月期はピーク利益更新へ
5.企業評価 ユニークな事業ポートフォリオをいかに評価するか

ワールドホールディングス <2429>
企業レーティング
株価
(2024年11月27日)
2065円
時価総額 372億円
(17.687百万株)
PBR 0.89倍
ROE 12.5%
PER 7.11倍
配当利回り 4.2%
総資本 161566百万円
純資産 44371百万円
自己資本比率 25.7%
BPS 2322.1円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2014.12 68829 3748 3722 1992 118.5 23.7
2015.12 87984 5137 5133 3810 228.1 45.7
2016.12 94334 7407 7306 4192 250.9 75.3
2017.12 127147 7064 7007 4612 275.4 82.7
2018.12 142894 7370 7357 4650 276.4 83.0
2019.12 136319 4730 4805 2956 175.6 52.7
2020.12 143571 6251 6786 5913 341.4 101.7
2021.12 154704 7481 7738 4626 265.0 79.5
2022.12 183640 8929 8933 5341 305.5 91.5
2023.12 213742 10365 10251 6204 353.6 106.0
2024.12(予) 255000 9800 9400 5200 290.6 87.0
2025.12(予) 278000 13000 12700 7100 396.8 119.0

(2024.9ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。

企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/wa%2drudoHD202411.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム
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