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デジタルアーツのニュース
■強みと事業リスク
1. 強み
デジタルアーツ<2326>の強みは、開発からサポートまでを一貫提供する体制を構築していること。国内セキュリティソフト専門メーカーとして、コアとなるWebセキュリティデータベース収集、製品の企画、開発、販売、サポートまでを自社内で一貫して行っている。このため、顧客ニーズを的確に把握、それを開発に迅速に反映することが可能で、製品の性能の高さや使いやすさという差別化要因を生み出す原動力になっており、結果としてセキュリティソフトでの市場シェアの高さとリピート率95%以上という顧客満足度の高さにつながっている。
加えて、ストック型ビジネスモデルを採用しており、安定した収益基盤を構築していることも強みとして挙げられる。先にコメントしたとおり主力製品のWebセキュリティは、初年度以降の継続利用のために次年度以降の更新利用料(初年度の半額)をチャージするストック型のビジネスモデルを採用しており、同社の安定収益源となっている。
競合企業として、アルプスシステムインテグレーション(株)(ALSI「アルシー」)※、トレンドマイクロ<4704>などを挙げることができる。外国大手企業は文化の違いが参入障壁として働いており、日本市場での進攻が充分に図れない状況にある。加えて、先に見たとおり同社は常に最新・高精度なデータベースを提供することで、他社との差別化を図っており、高いシェアを維持している。
※アルプスアルパイン<6770>の連結子会社で、製造流通ソリューション、セキュリティ・ソリューション、ファームウェアソリューションの分野で事業展開する。
2. 事業リスク
事業リスクとして、販売代理店の依存度が高いことと、人材の流出と確保・育成の2つを挙げることができる。
同社グループ製品の大部分は、販売代理店を経由し利用者へ販売されている。このため、主要販売代理店の販売状況や、企業のM&Aや倒産などの経営環境変化によって、同社グループの売上高が大きく変動する可能性がある。また、こうした販売代理店は、同社グループにとって競合となる製品の取扱いも行っているため、 競合製品の取扱いが同社製品の取扱いよりも先行する可能性も考えられる。ちなみに、2019年3月期における主要販売先上位2社(SB C&S、ダイワボウ情報システム)の売上依存度は34.5%となっている。
足元堅調となっている情報セキュリティ市場はサイバーセキュリティ基本法やマイナンバー法、改正個人情報保護法などの法規制により、サイバーセキュリティ対策や個人情報保護対策への需要が今後一段と拡大すると見られている。こうした状況下で、シェアNo.1である同社にとって、人材がいれば仕事が取れるという好環境にあるため、人材の流出が起きた場合、業績に大きな影響を与える可能性がある。加えて、中長期的な成長という観点からは人材の確保と育成が重要な課題である。現在では、成果報酬を基本とした人事制度で、働いた成果をきちんと評価するという点と、ストックオプション制度などが同社の実施している重要な人事制度である。ちなみに、同社における従業員の平均在職年数は2019年3月期で約6年とのことである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
<ST>
1. 強み
デジタルアーツ<2326>の強みは、開発からサポートまでを一貫提供する体制を構築していること。国内セキュリティソフト専門メーカーとして、コアとなるWebセキュリティデータベース収集、製品の企画、開発、販売、サポートまでを自社内で一貫して行っている。このため、顧客ニーズを的確に把握、それを開発に迅速に反映することが可能で、製品の性能の高さや使いやすさという差別化要因を生み出す原動力になっており、結果としてセキュリティソフトでの市場シェアの高さとリピート率95%以上という顧客満足度の高さにつながっている。
加えて、ストック型ビジネスモデルを採用しており、安定した収益基盤を構築していることも強みとして挙げられる。先にコメントしたとおり主力製品のWebセキュリティは、初年度以降の継続利用のために次年度以降の更新利用料(初年度の半額)をチャージするストック型のビジネスモデルを採用しており、同社の安定収益源となっている。
競合企業として、アルプスシステムインテグレーション(株)(ALSI「アルシー」)※、トレンドマイクロ<4704>などを挙げることができる。外国大手企業は文化の違いが参入障壁として働いており、日本市場での進攻が充分に図れない状況にある。加えて、先に見たとおり同社は常に最新・高精度なデータベースを提供することで、他社との差別化を図っており、高いシェアを維持している。
※アルプスアルパイン<6770>の連結子会社で、製造流通ソリューション、セキュリティ・ソリューション、ファームウェアソリューションの分野で事業展開する。
2. 事業リスク
事業リスクとして、販売代理店の依存度が高いことと、人材の流出と確保・育成の2つを挙げることができる。
同社グループ製品の大部分は、販売代理店を経由し利用者へ販売されている。このため、主要販売代理店の販売状況や、企業のM&Aや倒産などの経営環境変化によって、同社グループの売上高が大きく変動する可能性がある。また、こうした販売代理店は、同社グループにとって競合となる製品の取扱いも行っているため、 競合製品の取扱いが同社製品の取扱いよりも先行する可能性も考えられる。ちなみに、2019年3月期における主要販売先上位2社(SB C&S、ダイワボウ情報システム)の売上依存度は34.5%となっている。
足元堅調となっている情報セキュリティ市場はサイバーセキュリティ基本法やマイナンバー法、改正個人情報保護法などの法規制により、サイバーセキュリティ対策や個人情報保護対策への需要が今後一段と拡大すると見られている。こうした状況下で、シェアNo.1である同社にとって、人材がいれば仕事が取れるという好環境にあるため、人材の流出が起きた場合、業績に大きな影響を与える可能性がある。加えて、中長期的な成長という観点からは人材の確保と育成が重要な課題である。現在では、成果報酬を基本とした人事制度で、働いた成果をきちんと評価するという点と、ストックオプション制度などが同社の実施している重要な人事制度である。ちなみに、同社における従業員の平均在職年数は2019年3月期で約6年とのことである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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