博展のニュース
博展、執行役員×ユニット長の対談 中部・西日本事業ユニットとExhibition Marketing事業が担う役割とは
第3回「博展を知る 事業ユニット戦略 - 中部・西日本事業ユニット -」
小林:みなさまこんにちは。博展IR担当の小林です。「博展を知る 事業ユニット戦略」は、当社の事業ユニット戦略に焦点を当て、執行役員の福田とユニット長との対談形式でお送りしています。
当社には4つの事業ユニットがあり、第1回はBtoBマーケティング事業ユニット、第2回はBtoCマーケティング事業ユニットについてお送りしてきました。第3回は、中部・西日本事業ユニットについてお伝えします。
4つの事業ユニット
福田雄之氏(以下、福田):みなさまこんにちは。執行役員の福田です。当社は、首都圏を拠点にBtoBの事業を行う顧客を対象にしたBtoBマーケティング事業、首都圏を拠点にBtoCの事業を行う顧客を対象にしたBtoCマーケティング事業、中部・西日本を拠点とする企業を対象にした中部・西日本事業、そして中小規模の展示会に特化したExhibition Marketing事業の4つの事業を柱に、これらの事業をユニットとし、事業ユニット戦略を立案して経営を行っています。動画では、各ユニットの取り組みやビジョンについてお伝えしています。
第2回は、BtoCマーケティング事業ユニットが体験を追求する姿勢や、広告事業における今後のポジショニングについてお話ししました。第3回は、中部・西日本事業ユニットです。執行役員でありユニット長の生島さんと対談していきます。
昨期の業績
生島優氏(以下、生島):中部・西日本事業ユニット 執行役員の生島です。よろしくお願いします。
福田:まず昨期について、売上高が前年同期比でプラスに転換しましたが、その要因について教えてください。
生島:中部営業所では、「JAPAN MOBILITY SHOW」で、豊田自動織機さま、トヨタ紡織さまなど、複数の企業から受注をいただきました。こちらをきっかけに拡販にも成功し、新商品のプロダクト開発やエントランス装飾などの受注も獲得できました。
生島:西日本事業所は、既存顧客であるモリタさま、パナソニックさまなどからも指名受注をいただきました。
福田:「JAPAN MOBILITY SHOW」で、豊田自動織機さまからの受注に至った経緯について教えてください。
生島:昨年から「東京モーターショー」が「JAPAN MOBILITY SHOW」へと一新され、当社は出展の目的やコンセプト作り、具体化に至るまでをトータルでサポートしました。
福田:まさに我々博展の強みである「企画から、制作・施工まで」をワンストップで提供できた具体例だと感じました。
今期の取り組み
福田:今期第1四半期は低迷しましたが、この後、どのようにリカバリーする予定でしょうか?
生島:第1四半期の低迷は、昨年行われた「JAPAN MOBILITY SHOW」の影響で営業活動が少し停滞したことが要因として挙げられます。
現状、顧客数が不足しているため、新規の営業活動に注力しています。また、顧客数を増やすことを第一優先とし、特に地場の技術を持っている企業の接点数を増やしていきたいと考えています。
今期注目のプロジェクト
福田:今期は、中部圏でかなり注目度の高いプロジェクトに参画していると聞いています。その点について教えてください。
生島:2024年10月、名古屋市に「STATION Ai」という日本最大のオープンイノベーション拠点が開業します。今年、愛知県で最も注目度が高いプロジェクトです。
当社は「STATION Ai」と、愛知県が主催したオープンイノベーションの祭典「AICHI INNOVATION DAYS 2024」において、会場の装飾をはじめ、イベントのブランド作りに携わりました。これをきっかけに、「STATION Ai」の開業に向けて、プロモーション施策の依頼もいただき、プロモーション用のキービジュアルやプロダクト開発、Webサイトの制作、各種広告やチラシの制作などに携わりました。
今後も10月のオープンに向けて、イベントや映像制作などに取り組んでいく予定です。中部・西日本事業ユニットとして、引き続き地域活性につながるプロジェクトに関与できることを非常に楽しみにしています。
福田:お話を聞いているだけでも、「すごくワクワクするな」と思いました。地域活性だけではなく、社会全体に影響を及ぼすようなプロジェクトにも携わっていることは、当社のパーパスの実践につながっていると感じます。
中部・西日本事業の今後
福田:中部・西日本事業ユニットがこのようなプロジェクトに注力する背景には、どのような狙いがあるのでしょうか?
生島:我々は「Good Experience! イイ体験で、地域の経済・社会をもっとおもしろく」をミッションとして掲げています。
あらゆるコト・モノが首都圏に集中する中、日本各地には、まだ知られていない魅力や文化があります。また、世界をリードする企業も多数あります。我々は、「そのような地域でもっといい体験を作り出し、地域経済・社会をもっとおもしろくしたい」という思いで、中部エリア・西日本エリアで活動しています。
福田:「いい体験」というキーワードがありましたが、我々は顧客のマーケティング活動に対して体験を提供し、企業の課題解決に貢献するだけではなく、地域経済や地域社会の活性化にも寄与していると感じました。具体的な活動の指針はありますか?
生島:大きくは2つの領域で活動しています。1つ目は、企業・団体プロモーション領域です。我々は中部・西日本エリアを対象に、主にBtoB企業を中心に展示会、ショールーム、年間のプロモーション支援を通じて、各地域の経済のもりあげに貢献しています。
2つ目は、商業・公共施設プロモーション領域です。中部・西日本エリアの商業施設や公共施設などを対象に、季節装飾・集客イベント、プロモーション、内装等、施設の集客や開発を通じて、各地域の魅力向上に貢献しています。
どちらの領域も、クリエイティブとブランディングで顧客の事業成長を支援していきたいと考えています。しかしながら、各エリアにおいて、博展の認知度はまだ足りていないのが現状です。現在は活動量を増やし、顧客との接点数を増やすことを重点に置いています。
福田:わかりました。生島さん、本日はありがとうございました。
生島:ありがとうございました。
福田:中部・西日本事業ユニットは、「体験の創造を基軸に企業や社会の課題解決を支援し、ビジネスの成長促進に貢献する」という当社の役割を土台に、より地域にフォーカスし、その地域の経済や魅力向上に貢献する役割を担っています。
地場の企業との対話を通して得た、顧客理解力・体験創造という専門性を武器に、顧客の挑戦を後押しするパートナーとして存在意義を発揮していきます。
小林:当社における中部・西日本事業ユニットの存在意義をご理解いただけたのではないでしょうか? 最後までご覧いただきありがとうございました。
第4回「博展を知る 事業ユニット戦略 - Exhibition Marketing事業 -」
小林:続いて、第4回はExhibition Marketing事業です。全4回にわたるこちらの動画は、今回が最終回です。それでは、Exhibition Marketing事業についてお送りします。
4つの事業ユニット
福田:執行役員の福田です。「博展を知る 事業ユニット戦略」は、最終回を迎えました。当社は4つの事業をユニットとし、事業ユニット戦略を立案して経営を行っています。
これまで、BtoBマーケティング事業、BtoCマーケティング事業、中部・西日本事業の3つの事業ユニットについて、各ユニットの取り組みやビジョンをお伝えしてきました。
最終回の第4回は、中小規模の展示会に特化したExhibition Marketing事業で、部長の倉沢さんと対談します。
Exhibition Marketing事業が展開するサービス
倉沢健一氏(以下、倉沢):Exhibition Marketing事業 部長の倉沢です。よろしくお願いします。
福田:まずはExhibition Marketing事業が提供している2つのサービスについて、ご紹介をお願いします。
倉沢:Exhibition Marketing事業では、「パケテン」「ONE X(ワンテン)」という2つのサービスを展開しています。「パケテン」は、システム部材と呼ばれる部材で構成されるブースや、ブース運営に必要なソフトの部分まで、オンライン上で24時間365日、お申し込みいただけるサービスです。
「パケテン」では、お客さまが画面上で自由にブースのレイアウトを変更することができます。また、必要な備品を追加したり、削除したりすることも可能ですので、お好みのブースを作成できます。
見積もりも即座に生成されますので、オンライン上で決済まで完了できるサービスとなっています。手軽で早くて安く、会期の直前まで申し込みが可能なところをご評価いただいています。
一方「ONE X(ワンテン)」は、「パケテン」よりも価格帯が少し高い中小規模の木工ブースや、出展に必要な手配物を同時に提供するサービスです。こちらはオンライン上のサービスではなく、当社の営業が直接お客さまの話を聞いて、最適な展示会出展をサポートしています。
福田:「パケテン」は業界初のサービスですね。50年以上展示会事業に携わってきた当社だからこそ、生み出せたサービスだと考えています。
昨期の業績
福田:まずは昨期にあたる2023年12月期について教えてください。
倉沢:新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年は展示会が軒並み中止になりました。しかし展示会市場は、そこから回復基調が続いており、市場は引き続き拡大傾向にあります。市場の拡大とともに、売上を伸ばすことができている部分が大きいと思います。
福田:展示会の開催形態も、コロナ禍前後で変化はありましたか?
倉沢:はい。コロナ禍で、展示会における費用対効果を見直す企業が非常に多かったと思います。大きなブースを出していた会社が小さなブースで出展するなど、小コマ化が進み、中小規模のブースで出展する企業が増えたことも、我々の事業にとっては追い風でした。
また、お付き合いでの出展やブランディング目的の出展が減り、売上につながる、マーケティングのための出展が着実に増えている印象です。
顧客企業の成果につながる出展プランへの注力や営業戦略も、我々の売上増加の要因として挙げられると思います。一方で当社の他の事業に比べ、成長率は高いものの、売上額が小さいため、これからだと思っています。
福田:市場の拡大を追い風に、Exhibition Marketing事業もさらに成長していくということでしょうか?
倉沢:そのとおりです。
今期の方針
福田:今期第1四半期も堅調でしたが、今後の取り組みの方針について、どのようなことを考えていますか?
倉沢:展示会はBtoB企業にとって、非常に有用なマーケティング施策の1つだと思っています。コロナ禍でオンラインイベントへ移行した企業がオフラインに回帰しているところからも、疑いようがないと思います。
一方で、展示会はいまだにアナログな部分が非常に多く、失敗要因や成功要因がよくわからない施策だと感じています。失敗要因や成功要因の変数が多すぎるため、それらを1つずつ解明していき、展示会をさらにアップデートし、お客さまの課題解決に貢献するサービス開発に取り組んでいきます。
また、「パケテン」「 ONE X(ワンテン)」のどちらのサービスも他の事業に比べて案件単価が非常に低いため、如何に多くの案件数を効率的に納品し、生産性を向上させていくかも大きな課題の1つです。
福田:展示会をさらにアップデートするためのサービス開発の1つとして、クリエイティブサーベイ社との業務提携を行ったと思います。こちらは、今期の戦略的な活動の1つと捉えてもいいのでしょうか?
倉沢:はい。顧客へのヒアリングから、多くの出展企業が抱える悩みの1つに、名刺情報とヒアリング情報が突合できないことがあります。また、その後のインサイドセールスにうまく繋げられないなど、リード周りのオペレーションが大きな課題としてありました。
そのような折、「Ask One」を提供するクリエイティブサーベイ社と出会いました。石野社長とお話しする中、両社で「展示会を科学する」ことをミッションに、博展が有する展示会ノウハウとクリエイティブサーベイ社の「Ask One」を組み合わせ、展示会を起点としたリードの創出から受注までをシームレスに接続し、商談化の量、質、スピードを向上すべく、業務提携に至りました。
福田:今の説明の中には、「展示会を科学する」というキーワードがありました。これはExhibition Marketing事業のビジョンにも関連すると思いますが、どのようなことを目指しているのでしょうか?
倉沢:再現性のある展示会出展の成功を実現したいと思っています。さまざまなデータで展示会を科学し、展示会出展の成功要因を明らかにしていきたいと考えています。
今までは、経験則から展示会出展をプランニングしてきましたが、会期後に「なぜよかったのか、なぜよくなかったのか」を振り返っても、結局は結果論で終わってしまうことが多いと感じていました。
もちろん、経験則も大切ですが、それだけでなくエビデンスに基づく出展プランの実現に取り組んでいきます。適切な展示会の、適切な場所で、適切な手法によって出展できる環境をあらかじめ作り、お客さまの成果にコミットしていきたいと考えています。
福田:そうすると、クリエイティブサーベイ社との取り組み以外にも、これから新しいサービスや商品の開発に取り組んでいくということでしょうか?
倉沢:そのとおりです。
Exhibition Marketing事業の今後
福田:中小規模の展示会の市場には、さまざまな顧客が存在すると思います。どのような顧客層をターゲットにしようと思っていますか?
倉沢:我々も展示会に出展する機会がありますが、展示会は初めて出展する方には、ハードルが高いと感じています。ブースだけでなくチラシやノベルティ、運搬など、担当者が複数の会社とやり取りをする必要があるためです。
「パケテン」は、展示会に不慣れな方や初めて出展する方にとって、「もっと手軽に簡単に展示会に出展することができるサービス」として、伸ばしていきたいと考えています。
一方で「ONE X(ワンテン)」は展示会出展の成果を最大化させることをミッションとしているため、「もっと自社の認知を拡大したい」「もっとリードを獲得したい」といった、マーケティングニーズがはっきりあるお客さまに選んでいただけるサービスとして、伸ばしていきたいと考えています。
福田:先ほどの、認知の拡大やリードの獲得というニーズで思い当たるのは、スタートアップ企業などですが、そのような企業は増えていくのでしょうか?
倉沢:はい。岸田首相が掲げている経済政策「スタートアップ育成5か年計画」の中でも、「スタートアップの企業数を10倍にし、スタートアップ企業への投資額を10兆円にする」ということがもりこまれています。
したがって、より一層、展示会が活用されるシーンが増えるのではないかと思います。また、中小規模のブース出展がさらに増加していくのではないかと期待しています。
福田:つまり市場動向からも、今後の需要が見込めるということですね。
倉沢:そのとおりです。
福田:倉沢さん、ありがとうございました。
倉沢:ありがとうございました。
福田:Exhibition Marketing事業は、「展示会事業に長年携わってきた当社だからこそ察知できる顧客ニーズ」を背景に、新しいサービスを提供し、成長してきました。
新型コロナウイルスによる開催形態の変化や、企業における展示会出展の目的の変化、時代の傾向に応じた新たな展示会テーマの出現など、展示会市場は変化しつつあります。
このような時流を読み、Exhibition Marketing事業自体も変化を遂げながら、今後も展示会をリードしていく存在でありたいと思っています。
小林:Exhibition Marketing事業が担う役割について、ご理解いただけたのではないでしょうか?
以上で、全4回にわたってお送りしてきました「博展を知る 事業ユニット戦略」は終了となります。この動画を通して、当社への理解が深まったと感じていただけましたら幸いです。これまでの動画をご覧いただいたことがないという方は、他の動画もぜひご覧ください。
当下期よりIRチームの拡充を行い、新たな施策の具体化にも取り組んでいます。これからも博展IRチームは、みなさまとのよりよいコミュニケーション機会の創出を目指し、活動していきます。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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