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三機工業のニュース
*12:14JST 三機工業 Research Memo(4):2024年3月期第2四半期の受注高は前年同期比5.4%増
■業績動向
1. 2024年3月期第2四半期の業績概要
(1) 損益状況
三機工業<1961>の2024年3月期第2四半期の業績は、売上高89,459百万円(前年同期比21.7%増)、営業利益1,281百万円(前年同期は1,260百万円の損失)、経常利益1,878百万円(同751百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,409百万円(同770百万円の損失)となった。
手持ち工事を順調に消化したことに加え、前年同期の売上高が一部工事の工程見直し等により低水準であったことから前年同期比の増収率は高くなった。売上総利益率は、比較的利益率の高い工事を順調に消化したことなどから13.4%となり、前年同期比で0.9ポイント改善した。販管費は人件費増や売上増に伴う経費増、DX投資に伴う償却増などがあったが、前年同期比2.6%増と予算の範囲内に留まった。この結果、営業損益は1,281百万円の利益を計上し、前年同期(1,260百万円の損失)から大きく回復し、2022年3月期同期(1,025百万円の利益)の水準も上回っている点は注目に値する。
受注高は125,381百万円(前年同期比5.4%増)と堅調であり、期末の次期繰越高も224,348百万円(同14.4%増)と高水準を維持した。この次期繰越高は、同社が第2四半期決算を発表するようになってからの過去最高水準である。
(2) セグメント別損益状況
建築設備事業の売上高は74,014百万円(前年同期比25.0%増)となった。サブセグメント別では、ビル空調衛生の売上高は、工事が大型化している(受注から計上までの期間が長くなっている)ことや2023年3月期が好調であったことなどから同5.0%減の22,431百万円となったが、依然として水準は高く、懸念される内容ではない。また同社が得意とする産業空調は、豊富な受注残を消化して34,623百万円(同59.2%増)と大幅増となった。特に半導体関連などが好調であった。電気は10,035百万円(同0.8%増)となったが、過去2年間に獲得した大型データセンター向けなどを中心に受注残を順調に消化した。ファシリティシステムも6,923百万円(同78.0%増)と大きく伸びたが、特にオフィス移転プロジェクトの完了が寄与した。
プラント設備事業の売上高は14,193百万円(前年同期比8.6%増)となった。サブセグメント別では、機械システムは4,637百万円(同47.1%増)となったが、前年同期に搬送設備工事案件が少なかったこと等から売上高が低調だったことの反動による。水準としてはほぼ2022年3月期(4,952百万円)並みに戻ったと言える。環境システムは9,556百万円(同3.6%減)と前年同期比では微減収となったが、前期に産業廃棄物処理施設の大型案件が完工したことを考慮すれば、依然として10,000百万円前後の水準を維持しており、悪い結果ではなかったと言える。不動産事業の売上高は1,242百万円(同0.5%増)、その他が283百万円(同18.1%増)となった。
セグメント別の利益(売上総利益)については、建築設備事業は9,583百万円(前年同期比34.3%増)となった。前年同期の利益が減収により落ち込んだ反動もあるが、2022年3月期同期との対比でも9.6%増となった。サブセグメントの内訳としては、ビル空調衛生・産業空調・電気の売上総利益は、主に産業空調の続伸により8,308百万円(同27.5%増)となった。ファシリティシステムの売上総利益も、売上が好調だったことにより増益となり1,275百万円(同104.4%増)となった。
プラント設備事業の売上総利益は、1,974百万円(同24.8%増)と好調であった。サブセグメントでは、機械システムが増収に伴い417百万円(同71.0%増)と増益率は高くなったが、主力のコンベア等で資材価格上昇の影響を受けて前年同期の水準が低すぎたことが主要因である。一方で、環境システムは1,556百万円(同16.4%増)と堅調であった。特に水処理関連が好調に推移した。不動産事業及びその他の売上総利益は、各々488百万円(同0.5%減)、17百万円(同13百万円増)となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 2024年3月期第2四半期の業績概要
(1) 損益状況
三機工業<1961>の2024年3月期第2四半期の業績は、売上高89,459百万円(前年同期比21.7%増)、営業利益1,281百万円(前年同期は1,260百万円の損失)、経常利益1,878百万円(同751百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,409百万円(同770百万円の損失)となった。
手持ち工事を順調に消化したことに加え、前年同期の売上高が一部工事の工程見直し等により低水準であったことから前年同期比の増収率は高くなった。売上総利益率は、比較的利益率の高い工事を順調に消化したことなどから13.4%となり、前年同期比で0.9ポイント改善した。販管費は人件費増や売上増に伴う経費増、DX投資に伴う償却増などがあったが、前年同期比2.6%増と予算の範囲内に留まった。この結果、営業損益は1,281百万円の利益を計上し、前年同期(1,260百万円の損失)から大きく回復し、2022年3月期同期(1,025百万円の利益)の水準も上回っている点は注目に値する。
受注高は125,381百万円(前年同期比5.4%増)と堅調であり、期末の次期繰越高も224,348百万円(同14.4%増)と高水準を維持した。この次期繰越高は、同社が第2四半期決算を発表するようになってからの過去最高水準である。
(2) セグメント別損益状況
建築設備事業の売上高は74,014百万円(前年同期比25.0%増)となった。サブセグメント別では、ビル空調衛生の売上高は、工事が大型化している(受注から計上までの期間が長くなっている)ことや2023年3月期が好調であったことなどから同5.0%減の22,431百万円となったが、依然として水準は高く、懸念される内容ではない。また同社が得意とする産業空調は、豊富な受注残を消化して34,623百万円(同59.2%増)と大幅増となった。特に半導体関連などが好調であった。電気は10,035百万円(同0.8%増)となったが、過去2年間に獲得した大型データセンター向けなどを中心に受注残を順調に消化した。ファシリティシステムも6,923百万円(同78.0%増)と大きく伸びたが、特にオフィス移転プロジェクトの完了が寄与した。
プラント設備事業の売上高は14,193百万円(前年同期比8.6%増)となった。サブセグメント別では、機械システムは4,637百万円(同47.1%増)となったが、前年同期に搬送設備工事案件が少なかったこと等から売上高が低調だったことの反動による。水準としてはほぼ2022年3月期(4,952百万円)並みに戻ったと言える。環境システムは9,556百万円(同3.6%減)と前年同期比では微減収となったが、前期に産業廃棄物処理施設の大型案件が完工したことを考慮すれば、依然として10,000百万円前後の水準を維持しており、悪い結果ではなかったと言える。不動産事業の売上高は1,242百万円(同0.5%増)、その他が283百万円(同18.1%増)となった。
セグメント別の利益(売上総利益)については、建築設備事業は9,583百万円(前年同期比34.3%増)となった。前年同期の利益が減収により落ち込んだ反動もあるが、2022年3月期同期との対比でも9.6%増となった。サブセグメントの内訳としては、ビル空調衛生・産業空調・電気の売上総利益は、主に産業空調の続伸により8,308百万円(同27.5%増)となった。ファシリティシステムの売上総利益も、売上が好調だったことにより増益となり1,275百万円(同104.4%増)となった。
プラント設備事業の売上総利益は、1,974百万円(同24.8%増)と好調であった。サブセグメントでは、機械システムが増収に伴い417百万円(同71.0%増)と増益率は高くなったが、主力のコンベア等で資材価格上昇の影響を受けて前年同期の水準が低すぎたことが主要因である。一方で、環境システムは1,556百万円(同16.4%増)と堅調であった。特に水処理関連が好調に推移した。不動産事業及びその他の売上総利益は、各々488百万円(同0.5%減)、17百万円(同13百万円増)となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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