１６日の株式相場見通し＝買い手控えで軟調推移、日米双方の政治リスクに警戒感

　１６日の東京株式市場は、日米双方の異なる政治リスクへの警戒感の高まりに加えて、週末に伴うポジション調整の売りも想定されることから、日経平均株価は軟調な推移となりそうだ。国内では、森友学園への国有地売却を巡り国会審議が混迷するなか、麻生太郎財務相はアルゼンチンで１９～２０日に開催される２０カ国・地域（Ｇ２０）財務相・中央銀行総裁会議への欠席を余儀なくされた。米国では、トランプ大統領が通商政策で中国に対して強硬姿勢を加速するとの見方が出ている。１６日早朝の東京外国為替市場では、１ドル＝１０６円３０銭台での推移となっている。

　１５日の米株式市場では、ＮＹダウ平均株価が前日比１１５．５４ドル高の２万４８７３．６６ドルと４日ぶりに反発した。この日発表された米３月ニューヨーク連銀製造業景気指数などの経済指標は底堅く、ＮＹダウは反発に転じた。キャタピラーが高く、エクソン・モービルやシェブロンなど石油株がしっかり。マクドナルドも値を上げた。半面、ボーイングやインテル、アマゾン・ドット・コムが安い。ナスダック総合株価指数は、前日比１５．０６９ポイント安の７４８１．７４２と３日続落した。

　日程面では、製造派遣・製造請負、一般事務派遣・ＢＰＯ、施設介護・在宅介護を手掛ける日総工産<6569.T>が東証１部市場に、投資用不動産の企画・開発・建築請負・販売および管理などを行うフェイスネットワーク<3489.T>が東証マザーズ市場にそれぞれ新規上場する。

　このほかに、３月の月例経済報告に注目。海外では、米２月の住宅着工件数・鉱工業生産・設備稼働率が焦点となる。（冨田康夫）

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）