ドル円、原油睨み継続・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2015/12/14 16:27

ドラギ発言にも注意・・・・

先週金曜日の海外市場では、中国人民銀行が「通貨バスケット相場も参照すべき」とのレポートを発表した事が、人民元切り下げ観測につながり、8月に見られた様なリスク回避の流れを強めるのではないかとの懸念となり、円が買われ、ドル円は120円台半ばまで急落しました。

本日も、日経平均株価が大幅続落となると、個人投資家のストップロスを狙った、投機筋の仕掛け的な売りが入り、120.60円台までドルが下落する局面が見られました。しかし、株価が下げ渋った事もあって、寧ろ、このレベルでは、個人投資家からの押し目買いが強まり、121円台を回復しています。

今夜の海外市場では、米・経済指標の発表は無く、ドル円に関しては、欧米株式動向、そして、昨日、35ドル台まで続落となったNY原油先物相場動向に左右されそうです。一方、ドラギ・ECB総裁発言が予定されており、此方がユーロ売りにつながるかには注意が必要となりそうです。

もし、ユーロ急落となれば、ドル買いの流れが強まりますから、ドル円も121円台半ばまでもう一段の上昇を見せるかもしれません。一方、総裁発言が特に材料とならず、原油相場の下落基調も継続となれば、ドル円は再び、120円台半ばに向けて、反落するおそれも高そうです。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想