週明け「買戻しセクター」と「米決算関連」に注目

著者:小野山功
投稿:2015/10/09 19:45

~ 小野山功が見通す「来週の株価材料」 ~

★【キーワードはシクリカル銘柄】週明け「買戻しセクター」と「米国決算関連」に注目

10月7日に第3次安倍改造内閣が発足しました。今回の目玉は一億総活躍担当大臣の新設です。

一億総活躍社会の実現に向けて、新三本の矢では国内総生産(GDP)600兆円、希望出生率1.8、介護離職ゼロの3つの数値目標を掲げました。

野党などは一億総活躍というフレーズを意味不明と批判しています。ネーミングセンスはさておき、「少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も人口1億人を維持する」という政策は今の日本にもっとも求められていることではないでしょうか。

ただ、肝心なことは実現のための政策です。一億総活躍社会の実現に向けて有識者らによる国民会議を立ち上げ、年内のできるだけ早い段階で緊急対策をまとめるとしておりますので、推移を見守りたいと思います。

■来週注目は「景気循環の影響を受けやすい」銘柄

さて10月第2週の株式市場は、8日(木)以外は上昇と総じて堅調な動きとなりました。目立ったのが、中国経済の景気減速懸念から売られていた鉄鋼や非鉄、海運など景気循環の影響をうけやすいシクリカルセクターの買戻しです。

(5401)新日鐵住金は週間で13.6%高、(5406)神戸鋼は同16.4%高と買戻しを集めました。

ニューヨーク市場で原油価格が50ドル台とおよそ2ヵ月半ぶりの高値を付けています。中国の景気減速懸念が和らぎ、シクリカル銘柄への買戻しが続くかが来週のポイントになりそうです。

■週明けは米企業決算。インテル関連銘柄は特に注目を。

また、米国市場では国内より一足早く週明けから企業決算が本格化します。注目セクターでは、13日に決算を発表する半導体大手インテルです。

インテルの決算が好調であれば、半導体シリコンウエハの(4063)信越化学、(3436)SUMCOなど素材メーカーのほか、ICパッケージの(4062)イビデンなど関連銘柄へ物色が向かう可能性があります。

この他、(8035)東京エレクトロン、(7735)SCREENなど製造装置メーカーにも注目しておきたいところです。

小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想