リスク幻想で大幅下げ、爆上げ交錯する株式市場~先物とSQ思惑で仮想化する相場展開

著者:木村佳子
投稿:2015/09/10 07:24

相場観がせめぎ合う来週に向けてとりあえず、利確という選択肢

ヤフーファナンス <a href='/stock/100000018'>日経平均株価</a>3か月チャート
株式投資は安く買い、高く売ると儲かる単純な仕組み。
それができにくいのは「リスク幻想」と「損したくない思惑」のせいですね。

大口資金を持つ国内外の機関投資家は安く買い、高く売る作業を先物と現物でヘッジ設計をし実践しているようです。
「これからの株価は安かろう」との相場観が大勢を占める安値を買い、
わっと反発させる動きに、売り建てていた投資家が大慌てで買い戻す大波に乗って利確。

多くの人が最も買いたくない安値対象に投資し、わっと上がって一瞬にして価値転換が起こったところを売り抜けていきます。
リスク感覚麻痺やリスク過剰反応の繰り返しで、人々の感覚は次第に集団催眠にかかったような状態になっていきます。

「株式市場が暗幕で覆われたカジノ台のような状態になっていく」との認識をしっかり持てる人は、そろそろ相場が全三幕のスタートを切ったあたりかと冷静に見極められているのではないでしょうか。

9月相場の位置付けは何か?

それは11月4日上場予定の郵政民営化放出株のアペリティフ(食前酒)。
ジェットコースターのような激下がりと爆騰によって、「突っ込んだところを買って、爆上げしたところを売れば儲かる」という成功体験の積み重ねで認知強化がなされる月です。

そして歴史は繰り返される。
日本郵政3社の上場前のこの相場。NTT株放出の時のなぞり絵です。
11日はSQ。
相場観がせめぎ合う今、イベント満載の来週に向けてとりあえず、利確という選択肢もあり得るタイミングですね。

そこで9日相場で2000円近く上げた<1579>日経平均ブル2倍上場投信を利確売りし、来週買い戻す作戦の検討です。
既にFOMC早期利上げ、中国ショックも織り込んだとみなせ、悪材料は出尽くしつつあります。

16日、国会で大きな動きがある可能性や郵政株放出を考慮すれば、調整相場から脱するタイミングは近いと見ていいでしょう。

だから、ここからは売ったり買ったり。それを機動的に行いたいですね。
シカゴでの日経平均先物はやや安で着地。まずまず、の水準。
そこで今日は『また買う』スタンスで、売りスタンスを取りたいと思います。
配信元: 達人の予想

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