<話題の焦点>=「神宿る島」が世界文化遺産候補、「またしても九州か」

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2015/09/01 12:17
 7月28日、2017年の世界文化遺産候補として、福岡県の神宿る島「宗像(むなかた)・沖ノ島と関連遺産群」を推薦することを文化審議会が発表した。同遺産群は、沖ノ島(宗像大社沖津宮)、沖津宮遥拝所、宗像大社中津宮、同辺津宮、新原(しんばる)・奴山(ぬやま)古墳群の5つの遺産からなる。

 同じく5日には、福岡、長崎など8県23施設からなる「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産への登録が決定していただけに「またしても九州か」との声も挙がった。

 この「明治日本の…」の登録決定時には、九州を地盤とする関連銘柄が急動意したことは記憶に新しい。そのなか、九州などで観光業を展開するグリーンランドリゾート<9656.T>がストップ高に買われた。当日は軟調な地合いだったため他の銘柄の反応はいまひとつだったが、登録の決定発表を挟みベスト電器<8175.T>井筒屋<8260.T>をはじめ第一交通産業<9035.F>などにも物色の矛先が向かった。

 今回の「宗像・沖ノ島と関連遺産群」については、あくまでも国内候補としての推薦決定で、登録ではないが、いままでの経験からいうと極めて濃厚と言える。これについて、宗像市の世界遺産登録推進室に尋ねると「世界遺産は観光のためではない、というのが共通認識」とのこと。「沖ノ島は祭祀が行われる島で、女人禁制だけではなく、そもそも一般人は入れません」と、少々お堅い返事が返ってきたが、それでも言葉の端々に期待感をうかがわせるものがあった。どちらにしても、同遺産が世界文化遺産に加われば、九州に向けての観光は、いっそう高まりそうだ。

 来年の2月1日までに正式な推薦書を提出、2017年のユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が審議されることになるが、「明治日本の…」で動意した一連の九州銘柄は、再び注目が集まる可能性は高い。関連銘柄の、株価の落ち着きどころを見極め、ジックリと拾っておくのも一法かもしれない。

◆世界文化遺産・九州関連銘柄

 銘柄<コード>      業種

アメイズ<6076.F>    九州を中心にホテルをチェーン展開
ベスト電<8175.T>    九州を発祥とする家電量販店
MrMax<8203.T>   九州中心に展開するディスカウントストア
井筒屋<8260.T>     北九州を地盤とする老舗の百貨店
西鉄<9031.T>      九州の大手電鉄、ホテルなども展開
第一交通<9035.F>    福岡地盤、M&A攻勢で全国展開
SFJ<9206.T>     九州・山口を拠点の新興エアライン
グリーンランド<9656.T> 九州で観光業。ホテル、遊園地、ゴルフ場など展開


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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