切削工具は需要を牽引する注目銘柄
日本機械工具工業会の集計によると、15年5月の超硬工具の出荷額は、前年同月比5%増の282億9000万円と、23カ月連続で前年同月を上回っている。その超硬工具の7割強を占める切削工具は、同4.7%増の215億3500万円と増加を継続している。北米やアジアでの自動車生産の増加に加えて、スマートフォン製造向けの需要拡大が背景にある。
切削工具は、工作機械の心臓部に取り付けられる刃物の総称。金属材料に穴を開けたり、削ったりして精密部品をつくるという性質上、加工には極めて高い精度が求められるが、硬い合金でできているため、砥石で磨くように加工される。主な切削工具の素材としては、超硬合金、炭素工具鋼、高速度工具鋼などがある。
オーエスジー<6136>は、タップ(めねじ加工工具)の世界トップメーカーだが、エンドミル、ドリルなど切削工具でも世界屈指の実力を持っている。北米では自動車販売の好調に加えて、航空機増産を背景に受注を伸ばしている。7月9日に、15年11月期業績予想を上方修正し、連結営業利益予想を195億円から215億円(前期比23.5%増)へ引き上げた。
ダイジェット工業<6138>の16年3月期連結業績予想は、売上高104億円(前期比2.7%増)、営業利益6億4000万円(同24.6%増)を見込む。切削工具中心に、超硬工具は自動車向けなど国内で堅調な推移が見込まれる。
国内自動車業界の需要回復や北米・欧州・アジア向けの輸出増加により売上高、営業利益が伸長した。製品別では、切削工具中心に超硬工具は自動車向けなどで国内堅調が伸びている。ユニオンツール<6278>は、主力のプリント配線板用超硬ドリルが、スマートフォン製造や自動車関連製造向け部品用に伸びたことなどから、1~6月期の連結営業利益は前年同期比61.8%増の20億2900万円となり、通期連結営業利益予想は従来の39億円から44億円へ引き上げた。日進工具<6157>は、切削工具で特に小径工具を主力に製造販売を手掛けている。中国でのスマートフォンの販売縮小の影響が心配されたものの、車載システム向けやIoT(モノのインターネット)の拡大が奏功している。
◆主な切削工具関連銘柄
銘柄<コード> 今期営業増益率 株価 PER
OSG<6136> 23.5 2698 20.0
ダイジェット<6138> 24.6 206 15.0
日進工具<6157> 10.1 2619 14.8
ユニオンツール<6278> 変則決算で未記載 3780 17.3
※株価は7日終値(単位:%、円、倍)
切削工具は、工作機械の心臓部に取り付けられる刃物の総称。金属材料に穴を開けたり、削ったりして精密部品をつくるという性質上、加工には極めて高い精度が求められるが、硬い合金でできているため、砥石で磨くように加工される。主な切削工具の素材としては、超硬合金、炭素工具鋼、高速度工具鋼などがある。
オーエスジー<6136>は、タップ(めねじ加工工具)の世界トップメーカーだが、エンドミル、ドリルなど切削工具でも世界屈指の実力を持っている。北米では自動車販売の好調に加えて、航空機増産を背景に受注を伸ばしている。7月9日に、15年11月期業績予想を上方修正し、連結営業利益予想を195億円から215億円(前期比23.5%増)へ引き上げた。
ダイジェット工業<6138>の16年3月期連結業績予想は、売上高104億円(前期比2.7%増)、営業利益6億4000万円(同24.6%増)を見込む。切削工具中心に、超硬工具は自動車向けなど国内で堅調な推移が見込まれる。
国内自動車業界の需要回復や北米・欧州・アジア向けの輸出増加により売上高、営業利益が伸長した。製品別では、切削工具中心に超硬工具は自動車向けなどで国内堅調が伸びている。ユニオンツール<6278>は、主力のプリント配線板用超硬ドリルが、スマートフォン製造や自動車関連製造向け部品用に伸びたことなどから、1~6月期の連結営業利益は前年同期比61.8%増の20億2900万円となり、通期連結営業利益予想は従来の39億円から44億円へ引き上げた。日進工具<6157>は、切削工具で特に小径工具を主力に製造販売を手掛けている。中国でのスマートフォンの販売縮小の影響が心配されたものの、車載システム向けやIoT(モノのインターネット)の拡大が奏功している。
◆主な切削工具関連銘柄
銘柄<コード> 今期営業増益率 株価 PER
OSG<6136> 23.5 2698 20.0
ダイジェット<6138> 24.6 206 15.0
日進工具<6157> 10.1 2619 14.8
ユニオンツール<6278> 変則決算で未記載 3780 17.3
※株価は7日終値(単位:%、円、倍)