相場調整期を意識したい局面

著者:木村佳子
投稿:2015/07/13 00:56

リスクヘッジに日経平均連動型ETF<1346>売り

このところ、ぐっと不透明感が増してた日経平均株価ですが、冷静に検討してみると年に数度、5~10%程度は調整している指標です。
日経平均株価は国内外での不透明要素が大きくなると、通常の調整幅から下げ幅がもう少し大きくなり、17%前後、調整することもあります。これをこえる調整はいわゆる「暴落」で数年に一度、起こります。
今回はどの程度の調整になるでしょうか。

マスコミはこの指数が上がれば、大きく取り上げますし、下がれば下がったで悪材料とともにこれまた、センセーショナルに報道します。
それが、投資家には弛緩剤になったり、過剰な恐怖感の醸成装置として働くため、相場を乱高下させたい側はそのアナウンスメント効果を十分計算しています。投資家は過度に乗せられないように冷静になり、自分に利益がもたらされるような取引を心がけたいですね。


今回は
●トヨタや東芝、ABCマートなど有名企業の不祥事が続き、
●イエレンFRB議長がアメリカの金利引き上げに言及したこと
●中国の株価指数が乱高下し、当局によって取引停止銘柄が多数出ていること
●中国のエンドユーザー資金が買い支え隊化しつつあること
●ギリシャ問題

とどんな「鈍感力自慢」な人でも、用心したくなる話題満載です。

ところが日経平均株価は6月24日に高値をつけたばかりで投資家は弛緩していた上に、ギリシャ問題など「以前からよく知られた悪材料」だったため、「大したことはなかろう」と舐めていた感がありました。
下がればうれしい仕掛け組の総力によって、「いきなりどっきりの氷河級」と感じらる材料になつりりあり、今回はある程度の深押しも視野に入れておきたいところです。

今回、取り上げたETFは1株単位、現況2万円ほどで売買でき、配当も支払われていますので、深く押したときは買い、リスクヘッジとしては売りでも取り組みたい対象です。信用売りができる場合は2万円台での売りを検討したいですね。

買う場合は18000円台かその前後まで待ってもいいかと思います。

ちなみに今年はまだ5カ月以上残っており、日経平均株価は6月の高値更新余力を持っていると思いますので、過度の悲観は禁物ですが、大局的には「終わりの始まり」を意識(リンク先のブログにそう思う理由を書きました。お時間のある時にご覧くださいね)。中期的には押し目+反発狙いのタイミングをつかむべき時と思います。

今年の安値と高値ははまだ出し切っていないと思いますが、短期的には調整重視です。ピンチこそチャンス。チャンスこそピンチで相場は毎回、それを私たちに教えてくれるのですが、学習しにくい対象ですね。
配信元: 達人の予想

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