MERS感染対策関連に物色の流れ

著者:冨田康夫
投稿:2015/06/03 19:19

感染対策関連銘柄に物色の流れ

 3日の東京株式市場では、中東呼吸器症候群(MERS)感染対策関連銘柄に物色の矛先が向かった。韓国で感染が拡大し、感染者2人が死亡したほか、最初の患者から感染した人物を介してさらに感染が広がる「3次感染者」も発生するなど事態が深刻化。これを受け、MERS感染防止対策に関心が集まっている。

 防護服を手掛けるアゼアス<3161>やバイオハザード(生物災害)キャビネットを手掛ける日本エアーテック<6291>に加え、感染による発熱者を早期発見できる赤外線サーモグラフィー装置を空港などに納入している日本アビオニクス<6946>の3銘柄がいずれもストップ高となった。

 大幸薬品<4574>は「二酸化塩素ガス溶存液が、コロナウイルスを99.9%不活化することが確認できた」と昨年発表しており、今後の製品開発への期待が高まっている。また、感染対策サージカルマスクや消毒剤「ステアジェル」など感染予防製品を手掛けている川本産業<3604>も大幅高。インフルエンザ患者専用マスクの興研<7963>や、防護服、手袋などによる感染症対策セットを手掛ける重松製作所<7980>も大幅高に買われた。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想