FOMC後の値動きをシミュレーション

著者:比嘉洋
投稿:2015/03/18 21:53

過去のパターンが当てはまらない?!

<a href='/stock/100000018'>日経平均</a>の推移
NYダウがアップダウンを繰り返す中、日経平均は我が道を行く上昇相場(官製相場)。何としてでも4月の統一地方選挙までは株高を進める一方、円安については準公的機関によるドル売りが121円台後半で見られたことからもある程度抑え込みたいとの意図が感じられます。為替に関しては、今晩のFOMCを見てから出動しても間に合うと考えるファンド勢が多いようです。

通常、利上げを織り込む場合、長期金利が先行上昇、利上げ開始が近づくにつれて短期金利の上昇が長期金利の上昇ペースを上回るものなのですが、今回ばかりはこれまでのパターンが当てはまらず、それというのもフィッシャーFRB副議長の「市場に予断を与えるべきではない」との考え方が背景にあるためと思われます。

さて、そのFOMCですが、「忍耐強く」の文言が削除されるのでは?との見方が優勢、ただし、利上げの時期については市場の見方もマチマチ。仮に「忍耐強く」の文言が削除された場合、個人的には金利が上昇→ドル買いとなるものの、30分後に始めるイエレンFRB議長の会見で、利上げをクールダウンさせる発言(ハト派的)に反応、その後は金利低下→ドル売りになるのでは?と読んでいます。

上値・下値については3/10の高値(122.01)、3/12の安値(120.53)を意識しての動きになるものと考えています。
つまり、今回のFOMCで直後こそ値幅は出るものの、落ち着いた時には、これまでのレンジブレークにはならないのでは?と言うのが私のシナリオです。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想