現在のドル円は原油相場に左右されている

著者:比嘉洋
投稿:2014/12/03 19:48

相場は実需が決める

原油価格の推移
12月に入り格付け会社ムーディーズによる日本国債の格下げ発表と驚きのスタートとなりました。発表直後こそ円売りに進んだものの、その後は急速な円高へ。個人的には格下げ=売りと言うのがセオリーと考えていただけに「?」のマークが頭をよぎりました。

12月に入ってからの動きを分析したところ、市場は原油価格の動きに左右されているのだろうとの結論に至りました。ムーディーズの発表後、それまで売りが進んでいた原油価格が上昇へと転じており、原油高=ドル売り、原油安=ドル買いの構図での説明がしっくりくるものでありました(因みに、日経平均とドル/円の11/1からの相関係数は0.060であり、ほぼ相関性は無い数値となっています)。ただし、この関係も一時的なものにとどまると考えています。

12月は例年企業サイドも年末年始の資金調達を早めに行います。「相場は実需が決める」と言われておりますが、その観点からもドル/円120円を目指すことになりそうです。
比嘉洋
マネースクエア シニアコンサルタント
配信元: 達人の予想