Ｖテクが続伸 円安恩恵のリターンリバーサル銘柄、売り物切れ底値離脱へ

　ブイ・テクノロジー<7717.T>が続伸。機関投資家とみられる断続的な売りに上値を押さえられていたが、ここにきて売り物が切れてきたことで浮上気配を強めてきた。１５年３月期営業利益を２３億円予想から１０億円に下方修正したことで１０日に２２００円台まで叩かれたが、結果的にこれがダメ押しとなった格好だ。東京市場ではビッグサプライズとなった「黒田バズーカ第２弾」以降、為替相場の円安基調を背景に海外売上比率の高い銘柄をマークする動きが強まっている。自動車セクターが先駆しているが、ここまで円安に反応の鈍かった銘柄群のリターンリバーサルも意識されている。足もとは円安一服局面にあるが、好景気に支えられ近い将来に利上げのタイミングを図る米国と、日銀が追加緩和に動いた日本との比較感から円の先安期待は根強い。そのなか同社は海外売上高比率が８７％と９割近くあり、為替の円安進行が強力な追い風となるほか、スマートフォンのミドルエンド機種へのシフトで引き続き液晶の投資需要旺盛な中国向け受注が今後の収益成長期待につながる。

Ｖテクの株価は１１時１３分現在２５４０円（△７８円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）