ドル円は110円目指し上昇継続へ・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2014/09/18 16:56

FOMCはタカ派度増す・・・・・

 ドル円は連日急騰を続け、終に108円台を回復。リーマン・ショックによる下落前のレベルまで値を戻す展開となっています。昨日のFOMCメンバー予測により、米国の早期利上げ開始観測が強まり、これがドルを全般的に押し上げる方向に働きました。

 一方、表面的にはFOMC声明文が、「労働資源の活用不足が著しい」との文言と、「資産購入終了後も『相当な期間』低金利を維持する」との文言を維持した為、予想よりもハト派的との印象を与え、米国株市場でも買い安心感が広がりました。

 それでも、イェレン議長の記者会見では、労働市場の資源活用の改善には言及しており、「大半のFOMCメンバーがFF金利が2017年末までに正常水準に近づくと想定」ともわざわざ指摘。愈々、利上げ開始が近づいている事を強く印象づけたものと思われます。

 米国債市場では、FOMC声明文と記者会見を含めた全体の内容はややタカ派的と判断し、中長期債の利回りはじんわりと上昇しました。このまま、利回りがじりじりと上昇を続ければ、ドルの支援材料となる事は否めませんので、ドル円は現在の上昇基調を当面継続する事となりそうです。テクニカル的には2008年8月高値110.66円が当面の上値の目標となるものと思われます。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想