大雪関連は夏に買え、だいぶ気が早いが先手必勝で憂いなし!?

著者:冨田康夫
投稿:2014/09/02 20:32

“先取り”買い

 麦わら帽子は冬に買え――投資家ならば誰しも知っている相場格言だ。ならば「大雪関連は夏に買え」というのはどうだろうか。少々、いやだいぶ気が早いと言われそうだが、相場は“先取り”に妙があるというもの、大雪で急動意する銘柄を探った。

 今年2月の中旬に関東地方を襲った、45年ぶりとも言われる大雪の被害は記憶に新しい。2週に渡る大雪で都市機能はマヒ、東京の脆弱さを見せつける格好となった。雪かき用のスコップは飛ぶように売れ品切れ状態に。これを受けて株式市場では、ショベルのシェア5割を占める浅香工業<5962>が17日に一時ストップ高まで買われ、タカキタ<6325>は38円高の320円まで上伸した。

 また、1月中旬も冬型の気圧配置が強まり、全国的に寒気の影響が大きく気温は平年を下回った。日本海側では北日本を中心に大雪となる日が多かった。

 大雪を受けて急伸した銘柄は、前述の浅香工をはじめ少なくない。そのなかで、例年大雪になると急騰習性を発揮し1、2月に年初来高値をつけ、かつ現在株価が落ちついている銘柄に注目してみた。そして、これらの銘柄は大雪に関わらず年末から翌年に向かってじりじりと上昇する傾向もある。

 ふと気がつけば、初雪の便りを聞く時期になっているというのが時の移ろいというもの。今冬のような記録的な大雪はごめんだが、異常気象が常態化するなか備えあれば憂いなしなのである。

◆1~2月に年初来高値を更新した主な大雪関連(単位:円)

銘柄<コード>     業態         年初来高値  月日   9/1終値

DCM<3050>    ホームセンター大手   754円   1/22   708円
アツギ<3529>    インナー大手      127円   1/20   112円
シダックス<4837>  カラオケ店運営     550円   1/23   502円
浅香工業<5962>   シャベルシェア首位   196円   2/18   147円
タカキタ<6325>   小型の除雪機を手掛ける 348円   1/20   301円
カーメイト<7297>  カー用品の製造卸売大手 694円   1/27   630円
ムーンバット<8115> 高級洋品、毛皮も扱う  240円   1/21   199円

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冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想