主力株物色で買い優勢、円安・ドル高進行が支え

著者:冨田康夫
投稿:2014/08/21 20:46

22日の株式相場見通し

22日の東京株式市場は、きょうまでの9日続伸に加え、週末控えとあって当然のことながら利益確定の売り圧力が強まることが予想される。ただ、主力株物色の流れが継続すれば、買い優勢となる可能性もある。

 きょうの株式市場では、一時1ドル=103円90銭台まで進行した円安・ドル高を支援材料にした自動車、機械、精密機器などの輸出関連や、内需系の不動産、銀行、証券などの主力銘柄が物色の中心に復帰する姿が目立った。また、20日に5日移動平均線(1万5426円=21日)と25日移動平均線(1万5354円=同)がゴールデンクロスを達成したことから、下値不安は限定的となってきた。

 東証と大阪証券取引所が21日取引終了後に発表した8月第2週(11~15日)の2市場(東京・名古屋)の投資部門別売買動向で、海外投資家による日本の現物株と先物合計の売買は、3117億円の買い越し(前週は1兆2702億円の売り越し)に転じた。

<21日の動意株>カッシーナが動意、「ザ・コンランショップ」を買収

 カッシーナ・イクスシー<2777>が後場動意。一時、前日比52円高の901円まで買われる場面があった。同社はきょう、「ザ・コンランショップ」を運営するLmD(東京都新宿区)の子会社化に関して、株式および債権譲渡契約を締結したと発表。これが買いのきっかけとなったようだ。

 取得先はコクヨ<7984>の連結子会社であるLmDインターナショナル(東京都港区)で、取得価額は普通株式1円、金銭債権2億7000万円、アドバイザリー費用など558万円。譲渡日は9月1日を予定している。

 なお、LmDの子会社化に伴い、これまでの単独決算から連結決算に移行することもあわせて発表。14年12月期の連結業績見通しは、売上高が76億円、経常利益が4億5000万円になると見込んでいる。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想