世界的な長期金利低下の中で・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2014/08/19 17:33

ドル円も上値が抑えられる展開へ・・・・

 昨日は反転上昇したとは云え、欧州債券市場の利回り低下が、世界的に長期金利を押し下げる流れを強めています。米10年債利回りは、今年年初は3%の大台超えまで上昇していましたが、先週金曜日には2.30%台まで低下。米30年債利回りは、年初の3.90%台から、先週金曜日には3.10%台まで低下し、昨年5月以来の低水準を記録しました。

 この欧米長期金利低下の影響から、日本の10年国債利回りも、昨日、一時的に0.50%を下回る動きとなりましたが、このレベルでは買いも続かず、直ぐに0.50%に反発。此方は、このレベルからは買い進み難いものと思われます。

 それ故、日米長期金利差や日欧長期金利差がこの先もまだまだ縮小する可能性が高く、これはドル円やユーロ円の上値を抑える働きをするものと思われます。

 又、欧米国債金利の更なる低下は、日本の機関投資家にとって、更なる外債投資への意欲を削ぐ事にもつながりますから、これまで通りの円安傾向継続も一段と難しくなったと考えるべきなのかもしれません。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想