NYダウの地合いとドル円・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2014/08/04 16:08

米株が更に調整すれば、ドル円も下落か・・・・

 金曜日に発表された米・7月雇用統計は、弱めの数字となり、先週の米GDP発表により強まっていた早期利上げ開始観測が後退しました。この為、米国債、特に2年~5年の比較的短めのゾーンの金利が大幅に低下し、ドルの上値を抑える働きにつながりました。

 一方、先週の米国株式市場は大幅安となり、NYダウは火曜日から金曜日まで4日続落。この下げにより、既に年初来マイナス圏に突入しています。又、これまでなら、利上げ観測が後退すると、米国株式市場では買い安心感が広がり、反発基調となるのが通常の動きだったはずですが、金曜日はそうはなりませんでした。
 
 NYダウのチャートを見ますと、日足が先週29日に2月上旬以来のサポートラインを下抜け、30日に一目均衡表の雲の中に突入。そして、1日には、その雲の下限まで下抜けてしまいました。この動きを見ると、米国株の地合いが大きく転換したと考えざるを得ず、今後、更なる調整が見られるとすれば、相場全体に「リスク回避」の動きが広がる可能性があります。

 その場合には、ドル円はもう一段、下値を試す展開となる可能性があります。此方は、一目均衡表の転換線が102.20円付近にあり、その直ぐ下には200日移動平均線もある為、一旦はこのレベルで下げ止まるとは思いますが、下抜ける場合には、再び、102円を割り込んで、101.80~90円台にある、一目均衡表の雲まで下げ幅を拡大するものと思われます。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想