普及進むモバイルプリンター、エプソン参入で関心高まる

著者:冨田康夫
投稿:2014/07/10 19:53

クラウドの普及も後押しに

スマートフォンやタブレット端末などの普及に伴いモバイルプリンターの利用が増えている。パソコン向けのプリンターは低価格化が進み飽和状態となるなかで、メーカー各社はビジネス向けで新製品を投入し拡大するニーズに対応している。

 モバイルプリンターの利用が増えている背景には、営業現場を中心に多くの企業でモバイル端末を業務で利用する機会が増えていることが挙げられる。従来は多量のデータをタブレットで持ち出すことは容易ではなかったが、クラウドの普及で社内のデータを外出先でも利用できることが可能になった。プリンターを持ち出すことが可能になれば、訪問先で必要な書類を即、プリントアウトすることが可能になる。

 このようななかで、メーカー各社はタブレット端末と共にプリンターをビジネスバックに入るサイズに小型軽量化すべく製品開発に取り組んでいる。リチウムイオン電池を内臓しつつも給紙・搬送ローラーの小型化や基盤の高密度化を図り、アルミ素材などを採用することで軽量化を図り、実用性が高いモバイルプリンターの製品化を実現している。キヤノン<7751.T>と日本ヒューレット・パッカード(HP)、ブラザー工業<6448.T>に加えてセイコーエプソン<6724.T>も参入を表明、業界最小・最軽量となるA4サイズ対応の新製品「PX-S05」を9月下旬に投入する。

◆モバイルプリンターの関連銘柄

 銘柄<コード>    コメント

ブラザー<6448>   A7サイズ対応からA4サイズ対応まで幅広い製品を展開
スター精密<7718>  
 レシートや納品書のモバイル発行に最適なアンドロイド・iOS対応モバイルプリンターを展開
キヤノン<7751>  「PIXUS iP100」を発売
エプソン<6724>   業界最小・最軽量機種を9月下旬に投入
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想