2014年後半もNZドルは最強通貨に!?

著者:津田隆光
投稿:2014/06/19 18:53

「相場はシンプルなロジックで動く」・・・まさに相場の鉄則!

19日に発表された米FOMCにおいて、“ハト派”的声明が発せられたこともあり、NY株式市場は上昇、ドル/円相場は下押しの動きに。今回の米FOMC声明の骨子は、景気見通しに強気姿勢を示しつつも目先のインフレ動向は懸念しないというスタンス。「低金利政策の長期化」が示されたこともあり、株式市場にとってはほぼ“満額回答”といっていい内容。イラク情勢の混迷に伴う原油価格の上昇もあり、しばらくはリスク・オン相場が緩やかに継続すると見てよさそうです。
そのような状況下、素直に反応したのがオセアニア通貨。豪ドル、NZドルは対ドル・対円相場ともに上昇し、NZドルは5月上旬以来5週間ぶりの高値を付ける展開に。
「相場はシンプルなロジック(=論理)で動く」とはよく言われますが、特にNZドルに関しては彼我(=ここではNZと日米)の金融政策の立ち位置や時間軸の違いを見てみると、当面のNZドル相場は対ドル・対円ともに堅調な推移となりそうです。

NZドル/円・一目均衡表では『三役好転』に

テクニカル面に視点を移してみると、NZドル/円・日足・一目均衡表では、
①遅行スパン>ローソク足
②ローソク足>雲
③転換線>基準線
の状況となり、いわゆる『三役好転』に。
この場合の『三役好転』は“強力な買いサイン”と捉えられ、今年3月上旬以来のシグナル出現が確認できます。オシレーター系指標のMACDも6月上旬に“ゴールデン・クロス”を示現している中、当面は緩やかな上昇基調が継続する展開となりそうです。
昨年末の段階で、相対的評価として『2014年最強通貨』との呼び声も高かったNZドルですが、今のところファンダメンタルズ環境とともにテクニカル環境も含めて、NZドルは引き続き堅調推移になると考えてよさそうです。この先、『2014年後半もNZドルは最強通貨』・・・となるのでしょうか?
津田隆光
マネースクエア チーフマーケットアドバイザー
配信元: 達人の予想