建設工事受注、公共工事は7カ月連続2ケタ増

著者:冨田康夫
投稿:2014/04/25 18:50

大手ゼネコンの好調は当面続く見通し

大手ゼネコンの受注は高水準の伸びが続いている。

 国土交通省が先月31日に発表した建設工事受注統計(大手50社調査)によると、2月の受注総額は前年同月比12.3%増の1兆1197億円だった。

 民間・公共ともに高い伸びを見せているが、なかでも公共部門は同38.6%増の3777億円で11カ月連続の増加となった。昨年4月以降増加を続け10月は56.1%増となるなど、8月以降は7カ月連続で2ケタ増を記録している。

 政府は、脱デフレに向け「国土強靭化」を掲げるなど、積極的な公共工事に乗り出している。この公共工事の増加は、建設現場での人手不足をもたらしているが、大手ゼネコンの好調は、当面続くとみられている。

 鹿島<1812>大林組<1802>前田建設工業<1824>などの業績拡大への期待は強い。また、土木工事は13カ月連続増となっている。今後は東京五輪に向け、選手村周辺の護岸改修工事が見込めるほか、羽田空港などの拡張など海洋土木への期待も膨らんでいる。

 海洋土木に強い五洋建設<1893>東洋建設<1890>若築建設<1888>不動テトラ<1813>などの動向にも注目したい。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想