注目のGW旅行、あべのハルカス、USJが牽引する大阪人気

著者:冨田康夫
投稿:2014/04/15 19:28

力強い連続テレビ小説の影響

JTBがゴールデンウイーク(4月25日~5月5日)の旅行動向を発表した。
それによると、日並びの影響で、旅行が集中するのは後半4連休。節約志向の高まりはあるものの、旅行の意欲は堅調としている。

 海外旅行のなかでは近場ともいえるアジア旅行では、台湾を除き韓国、中国、香港とも2ケタのマイナスとなっている。これについては、日中、日韓関係の冷え込みも影響しているとみられる。

 ここで注目したいのが国内での旅行先だ。別表の通り近畿と九州が対前年比1.6%増と伸びを示しており、中国・四国が1.5%増で後を追う。
 これについてJTBでは、大阪については3月に全面開業した日本一の超高層ビル「あべのハルカス」や、12年ぶりに来園者数が1000万人を突破した「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の人気が牽引している。また、NHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」による大阪の食のイメージも後押しをしていると指摘した。

 大阪観光関連では、前述の「あべのハルカス」を建設した近畿日本鉄道<9041>、そして新本店を同ビルに構える近鉄百貨店<8244>にやはり注目。来館者数も1日平均約14万人で、目標の13万人を上回る好調ぶりをみせている。また、宝塚歌劇団100周年で阪急阪神ホールディングス<9042>、宿泊施設で西の名門ロイヤルホテル<9713>にも期待したい。

 ちなみに九州関連では、長崎のハウステンボスを運営するエイチ・アイ・エス<9603>に妙味がありそうだ。

◆GWの旅行先(海外除く)

地域       %     対前年

北海道     6.1    △0.2
東北      8.9    ▼1.3
関東     18.4    ▼3.5
甲信越    12.6    ▼0.9
東海     10.0    ▼0.5
北陸      3.3    △0.6
近畿     11.8    △1.6
中国・四国  10.6    △1.5
九州     10.2    △1.6
沖縄      3.8    △0.1

※単一回答(JTB調べ)
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想