駆け込み需要本格化

著者:冨田康夫
投稿:2014/02/27 12:27

宝飾・ブランド品の伸び突出

日本百貨店協会によると1月の百貨店売上高は店舗調整後で前年同月比2.9%増の5600億円強と3カ月連続プラスになった。
景況感回復に伴う消費者心理の改善と消費税率引き上げを前にした駆け込み需要、さらに、冷え込みによる季節商品への引き合い増により、初売り以降、月間を通じて販売が好調に推移したという。

 恒例の福袋やクリアランスセールの効果で衣料品が0.5%増と堅調に推移、ラグジュアリーブランドも6.1%増となり、住宅市場の活況を受けて家具は11.4%増と2ケタ超の伸びになった。ほぼ全商品分類で前年12月の伸びを上回ったが、なかでも22.6%増と突出した伸びを示したのが高級時計や貴金属・宝飾品、美術品を含めた高額品だ。

 やはり、消費税増税の影響が大きいのだろう。ブライダルを前倒しにするケースも増えているようで、宝飾品の伸びが大きい。海外ブランドは円安による値上げで、一段の先高感が消費者の購買心理を刺激している。4月以降の反動減はあるとしても、3月までは高額品への引き合いはさらに強まり、販売が増えると見られている。

◆宝飾・ブランド関連銘柄

シンワアート<2437> 美術品オークションの企画・運営で取り扱い伸ばす
TASAKI<7968> 養殖から小売りまでを一貫して手掛ける真珠トップ。ダイヤも取り扱う
サマンサJP<7829> 高級バッグを中心にアパレルやジュエリーも強化
シーマ<7638>    ブライダルダイヤが主力で、イスラエルに仕入れ子会社を持ち、裸石とリングのオーダーメード販売
光彩工芸<7878>   総合宝飾品メーカーで、オリジナル商品を開発、提案し、OEM生産と宝飾品の部品加工も行う
サハダイヤ<9898>  ロシア産ダイヤの製造販売が主力で、ネット販売で結婚指輪も扱う
ヤマノHD<7571>  和・洋装、宝飾品などの催事・訪問販売を行い、寛斎ブランドも扱う
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想