都市特化型データセンター運営のビットアイル<3811>
日経平均株価は為替が円安に傾くと上がりやすい反面、円高が進むと調整しやすくなる指標だ。
投資慣れしている人は東証一部1761銘柄に対して日経平均株価は8分の一の225銘柄の平均値(増減株の調整済)で構成された指標であり、上げ下げに乗じて先物売買がなされている等の知識から、調整には比較的動じないが、株初心者にはインパクトが高い。
日経平均株価が調整すると、市場のムードは暗転したかに感じられ不安なものだが、そんな時に堅調な動きを見せるのが為替に影響を受けにくい業態の企業だ。ビットアイル<3811>もその一つ。
これから先の為替は見通しが難しいなと感じたときはビットアイル<3811>に注目したい。
●どんな会社?
品川に2拠点、文京と大阪に1拠点と都市特化型のデータセンターを運営。耐震性・耐火性に優れた堅牢な建物において無停電電源システムや、熱負荷を軽減する空調装置等の設備を完備し、顧客のハードウェアや情報資産を預かるビジネスを営む。
2013年10月2日に定款を一部変更。「発電事業及びその運営・管理、電気の供給、販売ならびに発電設備の販売等に関する業務も営む」と届け出た。
社長の寺田航平氏は寺田倉庫の創業者一族の子息。
売買単位(一単元)100株。
●業績の流れ
売上を順調に伸ばし、今期は前期比12.8%増を見込む。それに伴い、一株純利益も2014年7月期の予想ベースで56円と10.2%増える見込み。年予定配当は会社予想で13円(四季報2013年秋号予想では13~15円)。
●株価の動き
2013年7月にジャスダックから東証一部に市場変更。それに伴い150万株、934円の公募を実施。現在のところ、株価は公募価格を回復しつつある状況。
●投資のポイント
公募価格回復で戻り待ちの売りも出やすいが、外国人投資家比率20%(12.6%から上昇)、浮動株比率4.3%(前回6.5%)と足元の需給は引き締まっている。株価格付けではマッコーリーが9月18日時点で強気、1049円。いちよしは10月3日時点で中立ながら1000円(いずれも週刊チャートブックの誌面データより)としている。
円安感応度の高い日経平均株価が円高を受けてぐらついているときなどは内需銘柄である点から、安定的な業績が期待できる銘柄として堅実な株価展開が見込めそうだ。
850円前後で拾い、中~長期で1000~1100円あたりの実現を待ちたい。
短期投資の場合は850円以下まで引き付けて投資し、900円台手前のリバウンドを待ち撫せるイメージだ。