太陽光メンテナンス市場という、一手先見据える「縁の下の力持ち企業」にとって、東京五輪は更なる追い風か
■注目銘柄
戸上電機(東2・6643)
電気・電波で動く現代社会を陰で支える「縁の下の力持ち」的存在で、配電盤や配電制御システムを手掛け、スイッチのトガミの愛称で呼ばれる電機メーカー。
原発事故以降、原子力投資の減少をメガソーラー発電投資が急拡大した事で、同社の配電盤や制御機器は好調ではありましたが、電力会社の設備投資抑制にやや一服気味。
しかし、一般電気工事や、太陽光発電工事の需要は好調継続である他、同社がJECA FAIR 2013製品コンクールで「会長賞」を受賞した発電出力の低下を防止する為の予防点検や、不具合原因調査を可能とした『太陽光発電システム故障診断装置「PVドクターシリーズ」』は太陽光発電事業が盛り上がる中、いずれ注目されるであろうメンテナンス市場の開拓といった「一手先」を同社は見据ていると考えます。
また、今後2020年開催のオリンピック開催に向けたインフラ整備、施設建設でも「配電・制御機器」は当然ながら必要不可欠であり、9月29日付の日本経済新聞で報じられた訪日外国人旅行客の増加に備えて景観を整備するたの「重点区域と位置付ける19区で電線の地中化」など、『地中線用SQG開閉器』を手掛ける同社にとって、東京五輪開催は追い風になると見ています。
いまだ配当利回り3%の割安銘柄であるのは、東証二部銘柄で目立ちづらいだけでは無く、謙虚に陰から社会を支える「縁の下の力持ち」らしい企業姿勢の表れかと考えてしまうのは私だけでしょうか。同社の更なる発展と躍進に期待です。 小野山 功