日経平均、1週間で3,916円高|CPI・PPI鈍化ラリーの中身を見極める一週間(8月10日〜16日)

先週の相場を振り返る

対象週の8月11日は「山の日」で東京市場が休場だったため、今回は前週末8月7日から8月14日までを週間の物差しとして振り返ります。

日経平均株価は8月7日の65,606.71円から8月14日には68,713.80円まで、週間で3,107.09円(+4.73%)の上昇でした。TOPIXも8月13日に取引時間中の最高値を更新しており、日経平均だけでなくより広い銘柄群が買われた週だったと見ています。ドル円は約158.41円から159.40円まで、約1円の円安が進みました。

背景にあるのは米国の物価指標です。8月12日発表の7月消費者物価指数は前年比3.4%上昇と6月の3.5%から鈍化し、13日の生産者物価指数も前月比横ばいにとどまりました。これを受けてFRBの追加利上げ観測が後退し、14日の東京市場では電子部品・半導体関連株を中心に買いが戻っています。

ただし、同じ14日に発表された7月の米小売売上高は前月比0.6%減少し、米国株はこの発表後にS&P500・NASDAQとも小幅安で週を終えました。「インフレが弱いから株にプラス」という単純な構図から、金利低下と景気減速のどちらを重く見るかが問われ始めている、というのが私の見立てです。

私がこの1週間で気になったのは、含み益が増えたことで保有判断が鈍っていないかという点です。今回の上昇には、企業業績そのものより、金利低下観測によるPER上昇という金融市場側の要因がかなり含まれています。上がったから持つのではなく、業績予想や営業キャッシュフローの伴った上昇かどうかを、この週末のうちに確認しておきたいところです。

今週の注目ポイント

8月17日には日本の4〜6月期GDP速報値が発表済みで、実質GDPは前期比+0.3%、年率+1.1%と、1〜3月期の年率2.1%成長から鈍化しています。内需の力強さに欠ける内容であり、日銀の政策観測を通じて円相場が動きやすい点には注意が必要です。

18日には米輸出入物価指数と鉱工業生産・設備稼働率、19日には7月FOMCの議事要旨、21日には新基準に切り替わる日本の7月全国消費者物価指数が控えています。特にFOMC議事要旨でインフレ警戒が根強いと分かれば、今週買われた高PER株が調整する可能性がある一方、政策を急がない姿勢が確認されれば、今週の流れを支える材料になりそうです。

保有株については、業績予想が維持・上方修正され、受注やキャッシュフローも伴っているなら、目先のイベントで株価が振れても持ち続ける余地があると考えています。逆に、材料は業績ではなく金利観測だけという銘柄は、前提が崩れたときの下げが速くなりやすい点を意識しておきたいところです。イベントが集中する週でもあり、判断材料がそろうまで新規の売買を控える「休む」という選択も、有効な投資判断の一つです。

藤村からひと言

株価が1週間で6%近く上がると、「勝った実感」が先に立ち、判断の物差しが緩みやすくなります。私がこの仕事で大切にしているのは、勝ったときも負けたときも、なぜその判断をしたかを後から検証できる状態にしておくことです。

ライジングブルでは、少額から始めていただいた会員の皆さまの売買助言ログを700件以上、成功も失敗も含めてすべて公開しています。相場が良い方向に動いている週こそ、自分の判断根拠を振り返る材料になると考えているからです。

今回のように追い風が吹いている局面でも、根拠なく持ち続けるのではなく、なぜ持っているのかを自分の言葉で説明できる状態を保っていただきたいと思います。


【免責事項】
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。
投資の最終判断はご自身の責任において行ってください。

藤村哲也
ライジングブル投資顧問代表
配信元: 達人の予想

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