7月相場を振り返り、8月に備える|日経平均8%安でもTOPIXはほぼ横ばいだった1カ月

7月が終わり、8月相場が始まりました。

今月も先月に続いて、7月ひと月を総括しながら、8月に向けた見通しをお伝えしたいと思います。

7月の相場を振り返る

7月の日本株市場は、月初から月末まで一方向に動いたわけではありません。

日経平均株価は6月30日の70,062.32円から7月31日には64,362.02円まで、月間で5,700.30円(▲8.14%)下落しました。一方TOPIXは3,994.76から4,003.30へ、月間ではむしろ+0.21%の上昇です。ドル円は162円台から約160.33円へ、月を通しては約1.2%の円高でした。

この数字のギャップこそが7月の本質です。日経平均が8%以上下落したのに対し、TOPIXがほぼ横ばいだったということは、日本株全体が売られたのではなく、日経平均への寄与度が高いAI・半導体関連の値がさ株に売りが集中したことを示しています。

月中の値動きも荒れました。7月17日には米半導体株安を受けて日経平均が2,694円安、24日には1,811円安、28日には2,566円安。それぞれディスコやソフトバンクグループなど、AI・半導体関連株の急落が指数を押し下げています。ところが月末31日には、Microsoftの決算やクラウド事業の見通しが好感され、アドバンテストが16%超、ソフトバンクグループが約14%上昇。日経平均は1日で4%反発し、64,362円まで戻しました。

為替も同様です。7月後半には163円台まで円安が進みましたが、月末には約160.33円まで急速に円高へ戻り、円安期待だけで買われていたトヨタ自動車やホンダは31日に下落しています。指数・為替とも、月を通して一方向ではなく、何度も前提が入れ替わった1カ月でした。

8月の注目ポイント

8月は米国の経済指標と日本企業の決算発表が同時に相場を動かします。

8月7日には米7月雇用統計、12日にCPI、13日にPPIが公表されます。雇用や物価が強すぎればFRBの金融引き締め長期化観測が高PER株の重荷になり、弱すぎれば景気減速への警戒が強まります。19日には7月FOMCの議事要旨が公表され、委員間でインフレ再加速への警戒がどこまで一致していたかが読み取れます。月末26日には米GDP改定値とPCE物価指数も控えています。

日本では8月前半に4〜6月期決算が集中します。マクロ指標よりも、各社の通期見通し修正や受注・在庫・キャッシュフローの数字による選別が進みやすい月です。8月は夏季休暇で市場参加者が減り、少ない売買でも値幅が大きくなりやすい点にも注意が必要です。

藤村からひと言

7月のように値がさハイテク株が数日で10%を超える下落と上昇を繰り返す局面では、一喜一憂する感情的な取引に陥りやすくなります。

私がこの仕事を通じて実感してきたのは、短期的な値動きに一喜一憂して追いかけることの危うさです。

信用取引の売買が中心で乱高下が激しい銘柄ほど「早く売って楽になりたい」という気持ちが強くなりますし、上がればついていきたくなるものです。しかし乱高下が激しい銘柄を今の相場で「買っていく」ことは、多くの場合、負けをさらに大きくする行動になる危険性を持ちます。

8月も、短期的な方向を当てようとするより、保有銘柄が金利・原油・為替の変化に耐えられるかを数字で確認しつつ、需給が悪化した銘柄は早めに見切りをつけ損を拡大させない。
この姿勢を続けていただければと思います。


【免責事項】 本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任において行ってください。掲載情報は執筆時点のものであり、最新情報と異なる場合があります。

藤村哲也
ライジングブル投資顧問代表
配信元: 達人の予想

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