*14:25JST 為替週間見通し:ドルは伸び悩みか、米国経済の不透明感で根強い利下げ観測
【今週の概況】
■日本の通貨当局による円安けん制でドルは伸び悩む
今週の米ドル・円は伸び悩み。日経平均株価の反落を意識してリスク選好的な米ドル買い・円売りは縮小した。三村財務官は最近の円の動きについて、「日米の金利差から想定される水準からやや乖離が見られる」と述べたことも意識された。円安進行を受けて日本銀行が12月の金融政策決定会合で利上げを決定する可能性があることも米ドル高円安の進行を阻んだ。11月4日に154円台半ば近辺まで米ドル高円安が進行したが、米長期金利の低下を意識して7日の取引で152円82銭まで米ドル安円高に振れる場面があった。
7日のニューヨーク外為市場で米ドル・円はドル・円は153円59銭まで反発した。米11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は予想以上に低下し、12月利下げを想定したドル売りが優勢となった。しかしながら、「米民主党上院のシューマー院内総務が米政府機関の閉鎖を終了するため、医療保険制度改革法(オバマケア)に基づく補助金を1年延長し、その間に協議することを提案した」との報道を受けてリスク回避的な米ドル売りは縮小。米ドル・円は153円44銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:152円82銭-154円48銭。
【来週の見通し】
■ドルは伸び悩みか、米国経済の不透明感で根強い利下げ観測
来週の米ドル・円は伸び悩みか。インフレ持続を受けて米金融当局者の間で今後の政策方針が分かれるものの、米国経済の不透明感で次回会合(12月)での追加利下げの可能性は残されている。また、日本銀行の12月利上げも多少意識され、円買いも入りやすい。米政府機関が1カ月以上も閉鎖され、金融政策決定を左右する重要指標である雇用統計は9月、10月分の発表が延期されている。来週予定される10月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高の発表が延期された場合、直近におけるインフレと個人消費の動向を把握することは難しくなるため、リスク選好的なドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。日本の通貨当局は物価高につながる円安進行をけん制していることも、ドル上昇を抑える一因となる。
【米・10月消費者物価コア指数】(13日発表予定)
13日発表の米国の10月消費者物価コア指数(CPI)は前年比+3.0%、コア指数は同+3.00%の見通し。インフレ緩和の兆候は確認されていないが、10月の数値が市場予想を下回った場合はドル売り材料となる。
【米・10月小売売上高】(14日発表予定)
14日発表予定の米国の10月小売売上高が前月比プラスとなった場合、消費改善による景気の押し上げが期待され、ドル買い要因となり得る。
予想レンジ:151円00銭-155円00銭
<FA>
■日本の通貨当局による円安けん制でドルは伸び悩む
今週の米ドル・円は伸び悩み。日経平均株価の反落を意識してリスク選好的な米ドル買い・円売りは縮小した。三村財務官は最近の円の動きについて、「日米の金利差から想定される水準からやや乖離が見られる」と述べたことも意識された。円安進行を受けて日本銀行が12月の金融政策決定会合で利上げを決定する可能性があることも米ドル高円安の進行を阻んだ。11月4日に154円台半ば近辺まで米ドル高円安が進行したが、米長期金利の低下を意識して7日の取引で152円82銭まで米ドル安円高に振れる場面があった。
7日のニューヨーク外為市場で米ドル・円はドル・円は153円59銭まで反発した。米11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は予想以上に低下し、12月利下げを想定したドル売りが優勢となった。しかしながら、「米民主党上院のシューマー院内総務が米政府機関の閉鎖を終了するため、医療保険制度改革法(オバマケア)に基づく補助金を1年延長し、その間に協議することを提案した」との報道を受けてリスク回避的な米ドル売りは縮小。米ドル・円は153円44銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:152円82銭-154円48銭。
【来週の見通し】
■ドルは伸び悩みか、米国経済の不透明感で根強い利下げ観測
来週の米ドル・円は伸び悩みか。インフレ持続を受けて米金融当局者の間で今後の政策方針が分かれるものの、米国経済の不透明感で次回会合(12月)での追加利下げの可能性は残されている。また、日本銀行の12月利上げも多少意識され、円買いも入りやすい。米政府機関が1カ月以上も閉鎖され、金融政策決定を左右する重要指標である雇用統計は9月、10月分の発表が延期されている。来週予定される10月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高の発表が延期された場合、直近におけるインフレと個人消費の動向を把握することは難しくなるため、リスク選好的なドル買い・円売りが拡大する可能性は低いとみられる。日本の通貨当局は物価高につながる円安進行をけん制していることも、ドル上昇を抑える一因となる。
【米・10月消費者物価コア指数】(13日発表予定)
13日発表の米国の10月消費者物価コア指数(CPI)は前年比+3.0%、コア指数は同+3.00%の見通し。インフレ緩和の兆候は確認されていないが、10月の数値が市場予想を下回った場合はドル売り材料となる。
【米・10月小売売上高】(14日発表予定)
14日発表予定の米国の10月小売売上高が前月比プラスとなった場合、消費改善による景気の押し上げが期待され、ドル買い要因となり得る。
予想レンジ:151円00銭-155円00銭
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