ポンド売りや円買いの動きは一時的、米雇用統計待ちで=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2025/01/10 20:47
ポンド売りや円買いの動きは一時的、米雇用統計待ちで=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ポンド売りや円買いの動きがみられたが、米雇用統計を控えて一過性の値動きにとどまっている。東京午後からロンドン朝方にかけてはポンドが売られた。このところの英財政赤字拡大を警戒した英国債売り(利回り上昇)とともにポンド売りが先行。ポンドドルは1.23台前半から1.22台後半へと下げた。しかし、きょうは売りは続かず1.23付近に買い戻されての揉み合いとなっている。ロンドン序盤には円買いが強まった。日銀関係者が「日銀はコメ価格上昇と円安踏まえ、物価見通しの引き上げ検討」「日銀はコアコアCPI見通しを上方修正の公算大、24・25年度」としたことが早期利上げ観測につながったもよう。観測やリーク報道で利上げに向けた動きを浸透させる狙いか。ドル円は158円台前半から一時157円台後半へと下落。しかし、その後は158円台を回復し、前日NY終値付近で取引されている。ユーロ円は163円台前半から162円台前半、ポンド円は194円台後半から193円台後半で下に往って来いの振幅。ユーロドルは1.02台後半に軟化したあと、1.03台乗せ水準に買い戻されている。欧州株は英株が小安く、独仏株はプラス圏での推移。米10年債利回りは4.69-4.70%と前日終値付近で揉み合っている。次第に米雇用統計待ちのムードが広がってきている。

 ドル円は158円前半での取引。東京市場で小高く推移したあとロンドン朝方には158.45近辺までじり高となった。しかし、日銀関連報道を受けて一気に下落、ロンドン序盤にかけて157.63近辺に安値を広げた。日銀関係者が「日銀はコメ価格上昇と円安踏まえ、物価見通しの引き上げ検討」「日銀はコアコアCPI見通しを上方修正の公算大、24・25年度」としたことが早期利上げ観測につながったもよう。しかし、その後は再び158円台乗せと円買いは続かず。米雇用統計待ちとなっている。

 ユーロドルは1.03付近での取引。前日NY終値1.0300を挟んだ取引が続いた後、東京午後からは売りに押された。ロンドン朝方には1.0281近辺まで軟化。しかし、売りは続かず1.0312近辺まで反発。その後は再び1.0300付近へと戻している。ユーロ円はドル円とともに振幅。ロンドン朝方の163.19近辺を高値に、一時162.37近辺まで下落。その後は163円手前水準へと買い戻されている。対ポンドではこの日もユーロ買いが優勢。ただ、値幅は狭く、模様眺めムードに。

 ポンドドルは1.22台後半での取引。東京早朝の1.2312近辺を高値に、上値重く推移。ロンドン朝方にかけては1.2267近辺まで下落した。しかし、その後は反転して買われ1.23台を回復する場面があった。ポンド円は下に往って来い。194.78近辺を高値に、ロンドン序盤にかけて193.69近辺まで下落した。その後は194円台前半へと急速に買い戻されている。ユーロポンドは0.8364-0.8386レンジで小高く推移。きょうも英国債が売られているが、米雇用統計待ちもあって値動きは限定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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