円買いとともにドル売りの動き、イベント通過や週末控えて調整圧力 ドル円156円台後半=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/12/20 21:30
円買いとともにドル売りの動き、イベント通過や週末控えて調整圧力 ドル円156円台後半=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円買いとともにドル売りの動きとなっている。ドル円は東京市場で158円手前まで買われた後、軟調な流れに転じた。財務相や財務官などから円安けん制発言があったことが上値を抑えた面が指摘される。クロス円も下げて円買い優勢となった。ロンドン時間に入るとユーロドルが1.04手前まで上昇、ポンドドルも1.25台を回復するなどドル安の動きが加わっている。米FOMC後のドル高の動きに、週末を控えて調整が入る格好となっている。株式市場も欧州株や米株先物・時間外取引が売りに押されている。一連の主要中銀金融政策発表を終えて、来週はクリスマス週となる。週末にかけてのポジション調整の動きが中心となっているようだ。このあとには米PCEデフレータやカナダ小売売上高などが発表されるが、予想からの乖離が相当大きくならなければ一過性の反応にとどまりそうだ。

 ドル円は156円台後半での取引。東京午前には前日の円安の流れを受けて157.93近辺まで高値を伸ばした。しかし、財務相や財務官などから円安けん制発言があったことを受けて反落した経緯がある。ロンドン市場でも上値重く推移しており、安値を156.62近辺まで広げている。欧州株や米株先物・時間外取引が軟調なことも影響しているようだ。

 ユーロドルは1.03台後半での取引。東京市場では前日NY終値1.0363付近で揉み合ったが、ロンドン朝方には一時1.0343近辺まで下押しされた。しかし、売りは続かずに買い戻された。ロンドン時間に入ると米債利回りの低下とともに買われ、高値を1.0399近辺に伸ばしている。ユーロ円は東京午前の163.66近辺を高値に、その後は上値重く推移している。ロンドン朝方には162.35近辺まで下押しされた。その後は売りも一服して163円付近に落ち着いている。対ポンドではややユーロ買いの動きとなっている。

 ポンドドルは1.25付近での取引。東京市場では1.25付近から1.2476近辺まで軟化。その後は下げ一服となり、ロンドン時間には買戻しが優勢になっている。高値を1.2521近辺に伸ばしたあとは再び1.25を挟んだ水準に落ち着いている。ポンド円は東京午前の197.30近辺を高値に、その後は軟調な動き。ロンドン序盤には一時195.76近辺に安値を広げた。その後は安値圏で売買が交錯している。ユーロポンドは0.8287近辺から0.8313近辺へと買われている。昨日の英中銀金融政策発表では据え置き決定が6対3となり、利下げ派が前回の1名から3名に増加していた。従来のユーロ売り・ポンド買いのポジションに調整が入る格好となっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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