リスク警戒の動きとともにドル高・円高、ユーロポンドは軟調 ドル円153円台後半=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/12/17 20:40
リスク警戒の動きとともにドル高・円高、ユーロポンドは軟調 ドル円153円台後半=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、ドル高・円高の動きが優勢。原油や金相場が軟調に推移、米株先物・時間外取引がマイナス圏で推移するなどリスク警戒の動きが背景。米債利回りの上昇がドル高につながる面もあった。また、この日発表された英雇用統計で、賃金の伸びが予想以上に加速したことがポンド買い反応を広げた。一方で、独Ifo景況感指数が今年の最低水準となったことがユーロ売り圧力を広げた。レーン・フィンランド中銀総裁やカジミール・スロバキア中銀総裁が来年の利下げ継続姿勢を示したこともユーロを圧迫した。ドル円は154円台前半から153円台後半へと軟化。ユーロ円は162円付近から161円台前半に下落。一方、ポンド円は195円台後半に買われたあと、一時195円台割れも、その後は195円台前半に下げ渋る動き。ユーロドルは1.05台前半から1.04台後半へと軟調な流れ。ポンドドルは朝方に1.26台後半に下げたあと、強い英賃金統計で1.27台乗せ。その後は1.26台後半から1.27付近で売買が交錯している。豪ドルやカナダドルは原油や金が軟調なことで上値重く推移している。

 ドル円は153円台後半での取引。東京午前に154.35近辺を高値に153円台後半までと売買が交錯。ロンドン時間に入るとやや下抜けの動きをみせて、安値を153.70付近に広げている。欧州株が当初軟調にスタート、その後独仏株が持ち直すなど神経質に推移。米株先物は主要3指数がいずれもマイナス圏で推移。米債利回りは上昇。原油や金は軟調。総じてリスク警戒や調整の動きが優勢になっている。

 ユーロドルは1.04台後半での取引。米債利回りが上昇するなどドル買い圧力を受けて軟調な流れ。東京午前の1.0534近辺を高値に、ロンドン時間には1.0479近辺まで下押しされている。ユーロ円も162.48近辺を高値に161.11近辺に安値を広げている。ユーロ売り・ポンド買いのフローがユーロの上値を重くした面も。独Ifo景況感指数が年初来で最低水準となりユーロ売り材料となった。一方、独ZEW景況感は改善したが、ほどんど反応しなかった。

 ポンドドルは1.27付近での取引。ロンドン朝方にかけては1.27付近から1.2666近辺まで下落した。しかし、英ILO雇用統計で、賃金上昇が予想を上回ったことでポンド買い反応が強まった。高値を1.2707近辺まで伸ばした。その後はドル買い圧力に押されて1.26台後半に反落も足元では再び底堅く推移している。ポンド円は東京午前の195.90近辺を高値にロンドン市場では194.84近辺まで一時下落した。その後は195円台前半で推移している。ユーロポンドは0.8296近辺を高値に0.8259近辺まで下落。ポンド買いが強まっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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