要は“どこまで戻せるか”…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/12/02 11:45

◆ “ストップロス”を絡めながら・・・ - “149円半ば”へ急落


下値メドと見られた“50日移動平均線(先週末は150.735円)”を割り込んだことで、“ストップロス”を絡めながら“149.526円”へと急落したドル円。
その後は幾分“持ち直した”ものの、不意に飛び出したNYタイム中盤の「植田総裁発言(インタビュー記事)」にて再び“突き落とされる”に至りました。

 『(データが想定通りという意味で)利上げ時期は近づいている』
 『一段の円安はリスクが大きい』

これをマーケットは「日銀12月利上げ示唆」と捉え、流動性低下の中で“149.473円”
へとさらに下値を拡大するに至っています。

◆ 「日銀12月利上げ」は残ると見られるが・・・?


いわゆるマーケットの反応を確かめる「観測記事」とは見られますが、想定通りに“円買い”で反応しました。
つまり“見送り→円失望売り”となる可能性が高まるだけに、前記「日銀12月利上げ」は“既定路線に乗った”と見るのが自然といえます。
そうなると“上値の重さ”が意識されると見るのが妥当といえますが、ただその前には“ドル売り”で値を落としていたという事実が・・・。

◆ ただ“ドル売り”の調整は入ってしかるべし・・・!?


先週末にかけて進行した“ドル売り”は、「米12月利下げ」を織り込みにかかったというよりも「(米感謝祭絡みの)ポジション調整」と見るのが自然です。
特に月末特有の「ポートフォリオ調整」も入っていたと考えれば、“ドル買い戻し”は応分に入ると見るのが妥当なところ…。

材料的には“もう一段のドル売り・円買い”が意識されるところですが、目先は“反発”と見るのが妥当と見たいところです。
ただし「日銀12月利上げ」への思惑は残ると見られるだけに、後はどこまで戻せるか…?

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

153.124(週足・一目均衡表先行スパン上限、日足・一目均衡表基準線)
153.062(ピボットハイブレイクアウト、大台)
152.678(11/20~11/29の50%戻し)
152.298(ピボット2ndレジスタンス)
152.052(週足・一目均衡表転換線、大台)
151.949(11/28高値、200日移動平均線、11/20~11/29の38.2%戻し)
151.674(-1σ)
151.535(11/29高値)
151.007(50週移動平均線、11/20~11/29の23.6%戻し、ピボット1stレジスタンス、大台)
上値5:150.851(50日移動平均線)
上値4:150.766(週足・一目均衡表基準線、月足・一目均衡表転換線)
上値3:150.528(11/29NYタイム高値)
上値2:150.000(大台)
上値1:149.839(-2σ)
前営業日終値:149.701
下値1:149.566(日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値2:149.473(11/29安値)
下値3:149.093(10/21安値、100日移動平均線)
下値4:149.000(大台)
下値5:148.938(ピボット1stサポート)
148.838(10/15-16安値、20月移動平均線)
148.719(週足・一目均衡表先行スパン下限)

《11:10》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想