【QAあり】ASNOVA、2Q売上高・EBITDAが過去最高 顧客数は3,000社を突破、需要地への拠点開設等で成長加速
主要トピックス
上田桂司氏:株式会社ASNOVA代表取締役社長の上田です。本日はお忙しい中、決算説明会ライブ配信にご参加いただき、誠にありがとうございます。2025年3月期第2四半期の決算についてご報告します。よろしくお願いします。
大きなトピックとして、第2四半期累計の売上高と償却前営業利益は、過去最高となりました。今回の決算説明資料より、純粋な収益力を表す指標として、償却前営業利益を開示しています。
千葉県柏市に直営の機材センター、鹿児島県霧島市に「ASNOVA STATION」をそれぞれ1拠点ずつ開設しました。第3四半期には、10月1日に熊本県熊本市に直営の機材センターを開設しています。
いずれも足場レンタルの需要が非常に多い地域となります。今後も、いつでも近くで借りられる環境を整えていきます。
また、顧客数も3,000社を突破しました。機材センターが増えたことと、足場保有量の増加により、新規顧客数も例年になく伸びてきています。
目次
本日は、スライドの目次の順にご説明します。
業績ハイライト
2025年3月期第2四半期の業績についてご説明します。売上高は、前年同期比プラス2億6,100万円、15.3パーセント増の19億6,900万円で着地しました。予想していたレンタルニーズよりも販売の引き合いが非常に多く、売上高としては過去最高になります。
償却前営業利益は、前年同期比でプラス7,700万円、10パーセント増の8億5,300万円で着地しました。当社は投資フェーズにありますので、営業利益も重要な指標であるものの、償却前営業利益を最も重要な指標だと認識しています。レンタルニーズは下期偏重のため、下期はさらに伸ばしていけると予想しています。
また、重要な指標である足場保有額も167億円を超える保有となっています。当社では足場保有が多いため、お客さまがいつでも足場を借りられることで顧客満足度につながり、顧客数の増加にもつながっています。
損益計算書(前年同期比)
前年同期比の損益計算書です。償却前営業利益は8億5,300万円で、過去最高値で着地しています。
レンタルニーズは下期偏重となりますので、通期での償却前営業利益も過去最高の22億200万円を見込んでいます。また、償却前営業利益率は50パーセントを超えると予想しています。
連結償却前営業利益 増減要因分析(前年同期比)
連結償却前営業利益の増減要因分析です。収益力を表す償却前営業利益は、順調に伸びています。
今後、収益力が高いレンタル事業に注力し、償却前営業利益を伸長させていきます。
通期業績目標に対する進捗率
売上高、償却前営業利益ともに計画どおり進捗しています。第3四半期が繁忙期ですので、取りこぼしなくレンタルニーズに応えていけるよう、適正な投資を続けています。
当初予定していたレンタルの引き合いが下期にずれていますが、引き続き力強いレンタルニーズがあります。今後も適正な稼働を維持しながら投資を続け、計画を超える目標を達成したいと思っています。
貸借対照表
貸借対照表です。足場への投資により、前年同期比で資産が大幅に増加しています。
顧客数と現場数の推移
その他の重要指標と業績予想についてご説明します。第2四半期では、新規顧客数が118社増加しました。それに伴い、稼働現場数も過去最大と大きく増加しています。
足場保有量と拠点数の増加、そして昨年の新センターオープンの影響も大きいと考えています。
拠点数の推移
拠点数の推移です。第2四半期は、直営機材センターとパートナー拠点を、1拠点ずつ新規出店しました。第3四半期に入り、10月1日には熊本センターを新規出店しています。
よって、10月末時点での拠点数は39拠点となっています。今後も、いつでも近くで足場を借りることができる環境を整えていきます。
投資額の推移と足場保有額
投資額の推移と足場保有額です。前期は足場および機材センター出店に、31億1,500万円の投資を行いました。9月末時点では、約167億円の足場を保有することになりました。
ほしい時に借りられることが、顧客満足度につながっています。お客さまがいつでも足場を借りることができるよう、今後も投資を継続していきます。
2025年3月期の業績予想
今期の業績予想は、売上高は、前期比11.1パーセント増の42億500万円を見込んでいます。
償却前営業利益は、前期比17.7パーセント増の22億200万円、償却前営業利益率は52.4パーセントを見込んでいます。
成長戦略の全体像
今後の成長戦略についてご説明します。今後も主要事業である収益力の高い足場レンタル事業については、拠点網の拡大、顧客数の拡大、そして昨年開設したECサイト「ASNOVA市場」の認知およびサービスの拡充によって、さらに成長させていきたいと考えています。
足場レンタル事業は収益力が非常に高いのですが、現在は投資フェーズであるため、営業利益率は高くありません。しかし、本来の収益力を表す償却前営業利益率は、50パーセントを超えています。
将来、足場レンタル事業が投資フェーズから回収フェーズへと移った際に、新しい市場への進出や、新規事業への投資を生むためのキャッシュの源泉とするべく、基盤強化をしっかりと図っていきます。
新たな価値を生み出す取り組み(パーパスの体現)
スライドの図は、今後の当社ASNOVAの成長戦略を表しています。既存事業である足場レンタル事業を、既存市場である国内でしっかりと市場に浸透・深化させることで、新しい市場である海外で足場レンタル事業を展開することができます。
そして、新たに周辺事業領域に進出することで、非連続的な成長も図っていきたいと考えています。
今後、既存事業である足場レンタル事業が回収フェーズに移った際には、足場レンタル事業が生み出すキャッシュをもとに、新市場そして周辺事業への投資をより積極的に行い、企業価値をスピーディに高めていきます。
会社設立しておよそ10年で、この足場レンタル事業の足場固めが終わったと考えています。来期からは足場レンタル事業の収益力でもって、新市場の開拓、特に海外での新市場開拓、そして周辺事業への新規事業の展開も進めていきます。同時に、非連続的な成長を成長のドライブとして、新しい次元での成長のカーブを描いていきたいと考えています。
以上で、2025年3月期第2四半期の決算説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:検討している周辺事業について
「検討している周辺事業には、どのようなものがありますか? その事業利回りは、既存事業と比較してどのような水準ですか?」というご質問です。
我々が得意としているのは足場のレンタルですが、建設業界ではあらゆる商材がレンタルされて現場を支えています。例えば足場以外にも敷き鉄板・発電機・トイレなどがレンタルとして我々の周辺事業として考えられるものがあると思っています。具体的なことについてはまだ申し上げることができませんが、我々の周辺にあるレンタル事業を周辺事業としてこれから進出していければと考えております。
質疑応答:連続的な成長と非連続的な成長とは
「成長戦略について、連続的な成長と非連続的な成長を、もう少し具体的に説明してください」というご質問です。
連続的な成長は、主要事業である足場レンタル事業です。海外では現在すでにベトナムで足場レンタル事業を行っておりますが、足場レンタル事業に関して連続的な成長をこれからも図っていきたいと考えています。非連続的な成長は足場レンタル事業以外の周辺事業、例えば敷き鉄板・トイレ・重機などさまざまなものがレンタルでその現場を支えております。
そういった今の足場レンタル事業に近しい事業に対して新しい事業を起こしていくことを、M&Aを含めて検討しています。そういったことを非連続的な成長として、今後も積極的に推進していきたいと考えております。
質疑応答:周辺事業領域への進出について
「成長戦略の周辺事業領域の進出について、どのような事業分野を想定されているのでしょうか?」というご質問です。
足場レンタル事業に近しい、特に我々が強みとしているレンタル事業を想定しております。足場以外のレンタル事業への進出については、これから積極的に検討していきたいと考えております。
質疑応答:顧客数と売上の相関関係について
「顧客数が3,000社を突破しましたが、顧客数は売上に直結するのでしょうか?」というご質問です。
お客さまが増えれば、売上は当然伸びていきます。レンタル事業は、一度契約していただくと長く安定してお付き合いしていただけるお客さまが多いことから、ストック型のビジネスと捉えております。ですので、毎年お客様が増えれば、当然ながら現場数も増え、レンタルの売上に直結するビジネスモデルとなっております。
質疑応答:ベトナム子会社の収益化について
「ベトナム子会社はどのような状況でしょうか? 収益化の目処などがあれば教えてください」というご質問です。
ベトナム子会社についてはまだまだ投資フェーズの段階です。足場投資をすればするほど当面収益化というのは難しい状況となりますが、いったんの目安としては2030年を目途に収益化していきたいと考えております。
質疑応答:顧客数と稼働現場数の拡大について
「スライド11ページのグラフを見ると、顧客数と稼働現場数の拡大が比例していないようですが、新規の客は小規模になっているのでしょうか? 営業活動が非効率になっていく懸念がありますか?」というご質問です。
今期は現場数が例年に比べて大幅に増えております。確かに新規のお客さまの数に対して比較的規模が小さい現場数が増えている傾向にあります。我々としてはお客さまの増加とともに現場数の数にもこだわっておりますので、どちらかといえばよい傾向だと捉えております。
小さな現場のほうが比較的レンタル単価が高い傾向にあるため、このまま新規のお客さま、そして稼働現場数を増やしていきたいと考えております。
関連銘柄
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