オイシックス・ラ・大地のCVC「Future Food Fund」プラントベースの蜂蜜を製造・販売するMeliBio Inc.への投資を実行

配信元:PR TIMES
投稿:2024/10/17 13:17
~動物福祉の観点などからニーズが高いプラントベース蜂蜜の安定供給に期待~

 食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地株式会社の投資子会社Future Food Fund株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:松本浩平、以下Future Food Fund)が運営するフードイノベーション領域に特化したCVCファンド「Future Food Fund 2号」(※1)は、ミツバチに頼らないプラントベースの蜂蜜を製造・販売するMeliBio Inc.(本社:米国カリフォルニア州、CEO & Co-Founder:Darko Mandich、以下MeliBio)へ、新規投資を実行いたしました。  本件は、現在設立中のファンド「Future Food Fund 2号」における第15号投資案件であり、今後も食の領域でチャレンジするスタートアップ企業に、更なる投資を行ってまいります。  (※1:Future Food Fund 2号投資事業有限責任組合)



■蜂蜜市場について
 現在の世界の蜂蜜市場は約100億ドル規模となっており、昨今の環境問題への消費者の意識の高まりや、動物福祉に配慮した代替品のニーズ拡大にともない、今後も成長が見込まれている市場と考えられています。
 日本国内の蜂蜜の流通においては、約5%ほどが国産、約95%が輸入(※2)に頼っていいるのが現状となっており今後食料自給率の観点からも、日本国内での安定的な生産量の確保に課題がある状況です。
(※2)参照元:農林水産省「養蜂をめぐる情勢」より
   https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/sonota/attach/pdf/bee-62.pdf


※引用:農林水産省「養蜂をめぐる情勢」より
https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kikaku/lin/sonota/attach/pdf/bee-62.pdf

■MeliBioの事業と投資背景について
 世界の蜂蜜市場は現在約100億ドル規模となっており、これからも成長が予測されています。また、蜂蜜は単体での利用はもちろん、調味料や加工食品の材料としても幅広く使用されています。
 しかし、現在の蜂蜜生産には持続可能性に課題があります。効率を重視する現代の蜂蜜産業では、特定のミツバチ種が世界中に広まり、その結果、在来種のハチが減少し、生態系のバランスが崩れるという影響が出ています。また、集約養蜂と呼ばれる、大量のミツバチを一箇所に集めて効率的に蜂蜜を生産する手法では、ミツバチがストレスや病気にさらされやすくなり、その健康が脅かされています。特に、高密度な飼育環境がウイルスや寄生虫の蔓延を加速させる原因となっています。
 さらに、伝統的な蜂蜜生産は季節や天候などの要因に大きく左右されます。たとえば、冬季や気温の低い時期にはミツバチの活動が制限され、収穫が難しくなります。近年の気候変動によりこれらの影響は予測困難になってきており、ミツバチの生存や繁殖にも悪影響を及ぼしています。また、農薬の使用もミツバチに害を与え、特に農薬が蜂蜜や蜜源植物に残留することでミツバチの免疫機能が低下するリスクが高まります。

 MeliBioのプラントベースの蜂蜜は、こうした課題を解決しつつ、消費者に高品質な製品を提供しています。その品質は、ニューヨークのミシュラン3つ星レストラン Eleven Madison Park がMeliBio製品を長らく採用していることにも表れています。今後、蜂蜜の風味や成分を再現するために精密発酵技術を活用した次世代蜂蜜製品の研究開発にも力を入れ、より高品質な製品を提供していく予定です。環境、人、そしてハチにとってもより良い製品を広めていくことを期待し、FutureFoodFundはオイシックス・ラ・大地を含むリミテッドパートナーと共に、日本での製造・販売、共同商品開発などを通じてMeliBioの事業を支援するために投資を実行しました。

MeliBio Logo
■MeliBio Inc.
本社:米国カリフォルニア州
代表者:CEO & Co-Founder:Darko Mandich
会社HP:https://www.melibio.com/

精密発酵技術を利用してミツバチを使わずにプラントベースの蜂蜜を製造。
ミツバチを使わずにプラントベースの蜂蜜を製造することで環境負荷を下げ、レストランや小売店を通じて消費者に対してサステナブルな食の提案を行っている。

MeliBio Inc.  CEO &Co-Founder Darko Mandich氏
■MeliBio Inc. CEO & Co-Founder:Darko Mandich氏 コメント
 MeliBioでは、環境に配慮し、ミツバチにも休息を与える、新しい時代の蜂蜜生産のあり方の実現に取り組んでいます。現代の消費者が求める、美味しくて栄養価が高く、かつ持続可能な選択肢を提供できることを嬉しく思います。Future Food Fundが私たちに投資し、ミツバチフリーの蜂蜜を世界に届けるという私たちの使命に共感してくれたことをとても嬉しく思っています。このパートナーシップはイノベーションと持続可能性に対する共通の想いを表しており、日本市場で私たちの製品が良いインパクトをもたらせる大きな可能性を感じています。これから一緒に、世界の食品業界に意義のある変革をもたらしていくことを楽しみにしています。

カリフォルニア州在住の Future Food Fund海外投資担当 長谷川 浩之 米国におけるフードCPGスタートアップ企業の創業及び経営を経て、2023年よりFuture Food Fund の海外スタートアップ企業に対する投資業務支援を担当。
■Future Food Fund 投資担当 長谷川 コメント
 今や多くの人が認識しているように、食は気候変動に大きな影響を与える産業の一つです。一方で、相対的にまだあまり注目されていないのが、私たちの食料生産が人間以外の生物に及ぼす影響ではないでしょうか。
 地域に根付く在来種のハチによる受粉は、農作物やローカルの植生、さらには自然全体のバランスを維持する上で欠かせない存在です。しかし、現代のはちみつ産業では効率を重視するあまり、特定のミツバチ種が人の手によって世界中に広まり、その結果、各地の在来種が減少しつつある現状があります。
 MeliBioが素晴らしいと感じたのは、人にとって持続可能な食糧生産に取り組むだけでなく、人間以外の生物であるハチと、さらにそのハチがその土地土地で他の生物と関わり合いながら形作る生態系、その全体性へのまなざしを持っている点です。創業者のDarko氏は、10年以上にわたる蜂蜜業界での経験を持ち、ヨーロッパや米国での養蜂家からの蜂蜜調達、加工施設の管理、サプライチェーンの構築など幅広い業務に携わる中で、この業界の抱える問題に気づきました。Future Food Fundとしても、MeliBioが優れた商品を通じて新しい食料生産の形を提案し、蜂蜜に休息を与えるというビジョンの実現を支援していきたいと考えています。

Future Food Fund株式会社について 
 Future Food Fund株式会社は、2019年8月に日本の食のスタートアップエコシステムを作る為に、フードイノベーション領域に特化した国内外のスタートアップ企業への出資を目的としたCVCファンドを運営する投資子会社として、オイシックス・ラ・大地株式会社により設立されました。パートナー企業とともに、国内外の先進的な食・農・ヘルスケア領域への積極的な投資と、販売や商品開発などの支援も可能としており、日本国内で、スタートアップ企業を支援するエコシステムの構築を目指しています。
(「Future Food Fund」サイトURL:https://futurefoodfund.co.jp/
Future Food Fund Logo

オイシックス・ラ・大地株式会社について
 オイシックス・ラ・大地株式会社(代表:高島宏平)は、有機・特別栽培野菜、添加物を極力使わない加工食品など安心・安全に配慮した食品の宅配サービスを「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」の 3ブランドで展開しています。
当社は「これからの食卓、これからの畑」を理念に掲げ、食に関する社会課題をビジネスの手法で解決する事業を推進しています。
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