ダウ平均は続伸 米CPIは予想通りで反応限定的=米国株概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/08/15 05:34
NY株式14日(NY時間16:23)(日本時間05:23)
ダウ平均   40008.39(+242.75 +0.61%)
S&P500    5455.21(+20.78 +0.38%)
ナスダック   17192.60(+4.99 +0.03%)
CME日経平均先物 36340(大証終比:-40 -0.11%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸の一方、ナスダックは横ばいとなった。取引開始前に発表になった7月の米消費者物価指数(CPI)はほぼ予想通りの内容で、反応は限定的となっている。

 米CPIは6月に続きインフレの鈍化傾向を示し、FRBの9月利下げへの期待は追認する内容ではある。しかし、一部では0.50%ポイントの大幅利下げの可能性を高める内容になるとの期待も出ていたことから、その点では鈍化ペースは緩く、物足りない内容ではあったようだ。

 短期金融市場では大幅利上げの確率を前日は55%程度で織り込んでいたが、米CPIを受けて40%程度まで低下。ただ、利下げ自体は確信している模様。

 「インフレ面では、今後も緩やかではあるが、進展が続くことが予想される。ただ、インフレはFRBにとってもはや以前ほどの重要な問題ではなくなっており、利下げに対する市場の期待を大きく動かすことはない」との声も出ている。むしろ、景気の先行きを占う上で、明日の米小売売上高で消費動向を確認したい雰囲気もあるようだ。米株式市場も大きな反応は見せていない。

 アルファベット<GOOG>が下落。前日引け後に米司法省がグーグル分割の要請を検討していると伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。同社が先週、傘下のグーグルがオンライン検索市場を独占しているとの画期的な判決を受けたことがその背景にあるという。

 スナック菓子のケラノバ<K>が上昇。同業のマース社が約300億ドルで同社を買収することで合意したと伝わった。1株83.50ドルの現金での買収の見込みだという。

 スポーツカジノのフラッター・エンターテインメント<FLUT>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の売上高およびEBITDAの米国と米国外での見通しを上方修正している。

 安全センサーやミッション処理サブシステムを手掛けるマーキュリー・システムズ<MRCY>が決算を受け大幅高。1株損益が予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。

 女性用アパレルのビクトリアズ・シークレット<VSCO>が上昇。取引開始前に5―7月期(第2四半期)の暫定決算を公表し、1株利益が予想を大きく上回る見通しを示した。また、スーパー氏を新CEOに任命する人事も発表した。9月9日から就任する。

 AI搭載のロボットを開発するサーブ・ロボティクス<SERV>が決算を受け大幅高。売上高が47万ドルだったが、そのうちの30万ドルはカナダの自動車部品のマグナ<MGA>からのソフトウェアサービス契約に伴う売上となった。同社はマグナと購入および生産契約を締結し、マグナが同社の配達ロボットの契約製造業者となると発表した。

 カジュアルレストラン運営のブリンカー・インターナショナル<EAT>が決算を受け大幅安。通期の1株利益の見通しが予想を下回った。

ケラノバ<K> 80.28(+5.78 +7.76%)
フラッター<FLUT> 206.88(+15.49 +8.09%)
マーキュリー<MRCY> 40.00(+6.00 +17.65%)
ビクトリアズ・シークレット<VSCO> 22.20(+3.13 +16.41%)
サーブ・ロボティクス<SERV> 11.37(+1.00 +9.64%)
ブリンカー<EAT> 62.86(-7.54 -10.71%)

アップル<AAPL> 221.72(+0.45 +0.20%)
マイクロソフト<MSFT> 416.86(+2.85 +0.69%)
アマゾン<AMZN> 170.10(-0.13 -0.08%)
アルファベットC<GOOG> 162.03(-3.90 -2.35%)
テスラ<TSLA> 201.38(-6.45 -3.10%)
メタ<META> 526.76(-1.78 -0.34%)
AMD<AMD> 140.75(-0.38 -0.27%)
エヌビディア<NVDA> 118.08(+1.94 +1.67%)
イーライリリー<LLY> 931.68(+23.63 +2.60%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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