ナック---1Qは増収、クリクラ事業と美容・健康事業が増収増益を果たす

配信元:フィスコ
投稿:2024/08/09 09:57
*09:57JST ナック---1Qは増収、クリクラ事業と美容・健康事業が増収増益を果たす ナック<9788>は6日、2025年3月期第1四半期(24年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比5.8%増の126.34億円、営業損失が0.98億円(前年同期は1.62億円の損失)、経常損失が0.97億円(同1.57億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が2.05億円(同2.44億円の損失)となった。

クリクラ事業の売上高は前年同期比0.2%増の36.07億円、営業利益は同0.7%増の2.61億円となった。直営部門は、前年同期比で顧客件数は増加した。宅配水「クリクラ」では1顧客あたりのボトル消費量の増加や解約率の低下、浄水型ウォーターサーバー「feel free」では市場の需要拡大に伴い、積極的なWEB広告出稿などの営業活動強化により顧客件数が増加し、売上高は前年同期比で増加した。一方で次亜塩素酸水溶液「ZiACO」においては、感染症対策として利用していた顧客の解約が増加し、売上高は前年同期比で減少した。結果、ジアコの売上高減少をクリクラボトルの消費量増加や浄水型ウォーターサーバーのレンタル料増加が補い、直営部門全体の売上高は前年同期比で微増となった。加盟店部門では、前年同期比において1顧客あたりのボトル消費量は増加し、解約率は低下したが、顧客件数が減少したため売上高は前年同期比で微減となった。損益面では、加盟店部門での顧客件数が減少したが、宅配水「クリクラ」におけるボトル消費量増加に伴う売上高増加に加え、浄水型ウォーターサーバー「feel free」の顧客件数増加に伴う売上高増加により、営業利益は前年同期比で微増となった。

レンタル事業の売上高は同1.4%増の44.40億円、営業利益は同19.2%減の3.30億円となった。主力のダスキン事業では、ダストコントロール部門において前年同期比で顧客件数が減少したが、副商材の販売が好調で売上高は前年同期比で増加した。ケアサービス部門では、ダスキンとの資本業務提携に基づく出店拡大に加え、2024年4月にフランチャイズ本部であるダスキンが行ったプロのお掃除サービスを展開する「サービスマスター事業」と、家事代行サービスを展開する「メリーメイド事業」での価格改定により、売上高は前年同期比で増加した。ヘルスレント部門においても、前述の資本業務提携により出店を拡大して、売上高は前年同期比で増加した。結果として、ダスキン事業全体の売上高は前年同期比で増加した。害虫駆除器「with」を主力とするウィズ事業では、前期より顧客数が増加したことに加え、害虫駆除関連の新商品販売が好調に推移したことで、売上高は前年同期比で微増となった。法人向け定期清掃サービスを提供するアーネストでは、インバウンド需要回復に伴う宿泊施設のベッドメイキングを含む日常清掃の受注が増加しているが、コロナ禍に増加した厚生労働省が実施する水際対策支援事業が終了したことで、売上高は前年同期比で大幅に減少した。前期6月に子会社化した、賃貸物件等の原状回復工事等を行うキャンズでは、ダスキン事業の法人営業部との連係により受注数を拡大している。損益面では、売上高増加の一方、新規出店に伴う地代家賃や車両費、人件費等の販売管理費の増加により、営業利益は前年同期比で減少した。

建築コンサルティング事業の売上高は同15.5%減の9.07億円、営業損失は2.77百万円(前年同期は2.95億円の損失)となった。コンサルティング部門では、建築原価の高騰による受注の低下、及びコロナ関連融資の返済に伴うキャッシュフローの悪化により、顧客である地場工務店の経営改善に関する投資意欲が低下し、商品の販売数が減少した。ナックハウスパートナーでは、省エネ関連部資材の施工及び販売を手がけるスマートエネルギー事業において、卸売から材工請負へシフトした事による卸売上高の減少に加え、材工請負においても受注が減少したことで、売上高は前年同期比で減少した。
住宅ネットワーク事業では、住宅フランチャイズを展開しているエースホームブランドにおいて、加盟店の上棟数減少に伴う部材売上の減少により、売上高は前年同期比で減少した。損益面では、事業全体での売上高減少の一方、コンサルティング部門での販促費や業務委託料の抑制により、営業損失は前年同期比で縮小した。

住宅事業の売上高は同56.7%増の19.81億円、営業損失1.47億円(前年同期は1.98億円の損失)となった。ケイディアイでは、住宅販売価格の上昇や物価高騰による顧客の消費マインド低下に対応するため、販売価格を下げ早期販売を促進した結果、販売棟数が増加し売上高は前年同期比で大幅に増加した。ジェイウッドでは、前期からの繰越受注残が少ない状況であるものの、販売価格の上昇に加え、不動産部の仲介料増加により売上高は前年同期比で増加した。損益面では、ジェイウッドにおいて、前期から実施している販売価格の上昇により完工高粗利率が改善し、営業損失が縮小した。ケイディアイでは、販売価格を調整したことで売上総利益率が下がり、前年同期比で営業損失が拡大した。ジェイウッドの損益改善がケイディアイの損益悪化を補った結果、住宅事業全体の営業損失は前年同期比で縮小した。

美容・健康事業の売上高は同6.3%増の17.40億円、営業利益は同209.3%増の0.79億円となった。JIMOSでは、主要ブランドである「MACCHIA LABEL」のファインバブルを活用した化粧水などの販売が好調だったことに加え、ヘアケアアイテムの販売により「SINN PURETEÉ」が順調に伸長し売上高が増加したが、自然派ブランドのコモディティ化により「coyori」の売上高が減少し、JIMOS全体の売上高は前年同期比で微減となった。ベルエアーでは、会員の高齢化による販売数の減少により売上高は前年同期比で減少した。アップセールでは、市場の流通商品の不足で価格が高騰し、十分な仕入が出来なかったことに加え、ECモールでの価格競争の激化により売上高は前年同期比で減少した。トレミーでは、前期に引き続き化粧品市場の回復に伴い安定した受注を獲得したことで、売上高は前年同期比で微増となった。また、前期に子会社化した巴ワイン・アンド・スピリッツではワインを中心に洋酒の輸入販売を行っている。グループ化により、従来行っていたBtoBでの販売に加え、アップセールでのEC販売によるBtoC販売にも注力するなどグループシナジーを活用し売上拡大を図っている。損益面では、JIMOSにおいて、広告販促費の更なる効率化を図り費用の圧縮を行うことで、美容・健康事業全体の営業利益は前年同期比で増加した。

2025年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比20.3%増の655.00億円、営業利益が同74.1%増の40.00億円、経常利益が同67.3%増の40.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同77.5%増の25.50億円とする期初計画を据え置いている。

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