*13:23JST ANYCOLOR:売上高・営業利益ともにCAGR20%以上の成長目指すVTuberグループ運営企業
ANYCOLOR<5032>は、VTuberのキャラクターIP開発およびVTuberグループ「にじさんじ」の運営を行う。同社が運営する「にじさんじ」には、2024年4月期時点で158名の多種多様なVTuberが所属し、VTuber当たりの年間売上高は2.03億円となっている。国内だけではなく、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しており、各国のネットワークを活かし、VTuberコンテンツを世界へ配信している。
売上高の構成として、ライブストリーミングが16%、コマースが59%、プロモーションが18%、イベントが6%となっている。約1万人のオーディションから選ばれた数人が育成期間を経てデビューし、デビュー後はライブ配信等を通してファンコミュニティを醸成し、それぞれのVTuberに合ったエコシステムを構築している。20~29歳の若年層・Z世代を中心に女性ファンの割合が68%、特にグッズ購入を中心に女性ファン層が多い点が特徴となる。また、売上に対するトップ層の収益貢献が大きくなく、幅広いVTuberに収益が分散した安定的な体制となっている。
24年4月期の売上高は前期比26.3%増の31,995百万円、営業利益は同31.4%増の12,362百万円で着地した。第4四半期では、大規模イベントの開催などにより、コマースやイベントの業績が増加し、VTuber当たり売上高が着実に増加した。ANYCOLOR ID数も126万ID数と着実にファンの数を拡大している。また、25年4月期業績予想も開示しており、売上高は前期比21.9%増の39,000百万円、営業利益は同19.7%増の14,800百万円と増収増益見通し。ユニットプロデュース施策を中心としたVTuber毎収益の向上と新規デビューを通じて継続的な事業成長を見込んでおり、領域別にはコマースを主軸とする。
同業としてカバー<5253>が挙げられるが、カバーとはファン層が異なっているほか、Vtuber市場はまだまだ成長余地が大きく2社で市場の拡大を図っている状況にある。一方、コマースを中心としたIPカンパニー型の収益構造に変化しておりIPビジネスを展開する企業が一部競合と捉えられている。同社は中期経営目標を開示しており、2027年4月期にかけて売上高でCAGR23%、営業利益でCAGR 25%の増収増益を目指すしている。VTuberとVTuber当たりの収益ともに年平均10~15%程度の増加を想定しており、更なるエコシステムの拡大を目標にする。そのほか、直近に高水準の自社株買いを発表しており、豊富なネットキャッシュを活かして今後の株主還元政策にも注目しておきたい。市場環境の拡大が続くなか、順調なファンの積み上がりとIPの成長で、持続的に業績の2桁成長が続いていきそうだ。
<NH>
売上高の構成として、ライブストリーミングが16%、コマースが59%、プロモーションが18%、イベントが6%となっている。約1万人のオーディションから選ばれた数人が育成期間を経てデビューし、デビュー後はライブ配信等を通してファンコミュニティを醸成し、それぞれのVTuberに合ったエコシステムを構築している。20~29歳の若年層・Z世代を中心に女性ファンの割合が68%、特にグッズ購入を中心に女性ファン層が多い点が特徴となる。また、売上に対するトップ層の収益貢献が大きくなく、幅広いVTuberに収益が分散した安定的な体制となっている。
24年4月期の売上高は前期比26.3%増の31,995百万円、営業利益は同31.4%増の12,362百万円で着地した。第4四半期では、大規模イベントの開催などにより、コマースやイベントの業績が増加し、VTuber当たり売上高が着実に増加した。ANYCOLOR ID数も126万ID数と着実にファンの数を拡大している。また、25年4月期業績予想も開示しており、売上高は前期比21.9%増の39,000百万円、営業利益は同19.7%増の14,800百万円と増収増益見通し。ユニットプロデュース施策を中心としたVTuber毎収益の向上と新規デビューを通じて継続的な事業成長を見込んでおり、領域別にはコマースを主軸とする。
同業としてカバー<5253>が挙げられるが、カバーとはファン層が異なっているほか、Vtuber市場はまだまだ成長余地が大きく2社で市場の拡大を図っている状況にある。一方、コマースを中心としたIPカンパニー型の収益構造に変化しておりIPビジネスを展開する企業が一部競合と捉えられている。同社は中期経営目標を開示しており、2027年4月期にかけて売上高でCAGR23%、営業利益でCAGR 25%の増収増益を目指すしている。VTuberとVTuber当たりの収益ともに年平均10~15%程度の増加を想定しており、更なるエコシステムの拡大を目標にする。そのほか、直近に高水準の自社株買いを発表しており、豊富なネットキャッシュを活かして今後の株主還元政策にも注目しておきたい。市場環境の拡大が続くなか、順調なファンの積み上がりとIPの成長で、持続的に業績の2桁成長が続いていきそうだ。
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