四電工 Research Memo(3):設備工事業を主力にリース事業や太陽光発電事業等も展開

配信元:フィスコ
投稿:2024/06/24 16:43
*16:43JST 四電工 Research Memo(3):設備工事業を主力にリース事業や太陽光発電事業等も展開 ■四電工<1939>の事業概要

1. 事業概要
報告セグメントは設備工事業、リース事業、太陽光発電事業である。設備工事業は、同社の創業以来の基幹事業である四国エリアの電力会社・送配電会社向け送配電設備工事と、オフィスビル・商業施設・物流施設・公共施設・工場等の建築設備工事(電気・空調・給排水設備工事、情報通信設備工事、システム制御工事など)を2本柱としている。電気設備工事から空調・給排水設備工事までワンストップで提供できる技術力や高品質の施工力・保守力を強みとしている。リース事業は工事用機械・車両・備品等のリースを行っている。太陽光発電事業は太陽光発電による電力の販売を行っている。また、その他事業としてCAD開発・販売事業、公共施設の設計・施設整備・運営管理を受託するPFI・指定管理者事業などを行っている。

(1) 送配電設備工事
送電・土木工事は主に発電所から各地の変電所へ電気を送るための送電設備(送電線・鉄塔など)に関連する工事を行う。山中等での大規模な工事も多いため、工期が長期間となる。施工における同社の主たる役割は現場監督であり、協力企業に施工業務を発注して現場の管理を行う。配電工事は、変電所で変圧(降圧)した電気を企業や各家庭へ送るために必要となる配電設備(電線・電柱等)に関連する工事を行う。あらかじめ送配電会社と締結した契約に基づいて、日々施工現場を移動しながら膨大な件数の工事を施工する。施工については専属の協力企業と緊密な連携体制を構築している。

(2) 建築設備工事
電気・空調・給排水設備工事は、オフィスビル・商業施設・物流施設・公共施設・工場等あらゆる建築物の屋内電気配線などの電気・計装工事及び空調・管工事を行っている。施主からの直接受注のほか、ゼネコン各社からも受注しており、大規模な工場や病院の手術室など特別な施設のオーダーにも応えるなど多くの施工実績がある。施工における同社の主たる役割は現場監督であり、協力企業に施工業務を発注して現場の管理を行う。

(3) 情報通信工事
通信事業者の光ケーブル敷設や携帯電話基地局工事、自治体の防災無線工事や消防無線工事の請負など、保守・運用サポートを含めて通信高度化等に対応したネットワークインフラ構築に貢献している。施工における同社の主たる役割は現場監督であり、協力企業に施工業務を発注して現場の管理を行う。システム制御工事は、生産工場のライン効率化や物流倉庫のオートメーション化など、制御に関わる計装工事を行っている。自社でプログラミングを行っている強みを生かし、現場の状況に応じたシステムの構築と、運用開始後の速やかなアップデートにより省エネルギーや時短化を実現している。

(4) リース事業
リース事業は、子会社ヨンコービジネスが工事用機械、車両、備品等のリースを行い、同社ともリース取引がある。新規取引先の開拓等により売上拡大を図る一方で、与信管理の徹底などコスト低減にも努めている。

(5) 太陽光発電事業
子会社ヨンコーソーラー等が太陽光発電による電力の販売を行っている。なお2023年12月には、四国化成ホールディングス<4099>の子会社である四国化成工業(株)、四国電力、ヨンコーソーラーの3社がカーボンニュートラル社会の実現に向け、太陽光発電によるオフサイトコーポレートPPA(Power Purchase Agreement)に関する契約を締結した。同社グループとして初のオフサイトPPA事業となる。ヨンコーソーラーが発電事業者となり、香川県三木町のため池に太陽光発電所を設置し、発電した再生可能エネルギー電力を環境価値(非化石証書)とともに、四国電力を介して四国化成工業徳島工場へ供給する。2025年2月から再生可能エネルギー電力の供給を開始する予定で、総発電出力は2,035kW、CO2削減量は年間約1,503トンを見込んでいる。

(6) その他事業
CAD開発・販売事業は、同社独自の建築設備CAD「CADEWA(キャデワ)」シリーズや、建築設備業支援ソフト「CRAFT DX(クラフト ディーエックス)」シリーズの開発・販売を行っている。2024年2月には「CRAFT DX」シリーズの新バージョン「V2」の販売を開始した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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