【MIRARTH Agri Tech】コンポントム州工場の増設完了および新設工場の竣工式を開催

配信元:PR TIMES
投稿:2024/06/05 18:47
~ カシューナッツ加工工場DX化のロールモデル構築へ向けて ~


 MIRARTHホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役:島田和一)のグループ会社であるMIRARTHエナジーソリューションズ株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役:谷口健太郎、以下「MES」)は、株式会社トッププランニングJAPAN(本社:東京都中央区/代表:村山哲生)、株式会社福山コンサルタント(本社:福岡県福岡市/代表:栄徳洋平)と共に、MIRARTHグリーンテック株式会社(国内法人:東京都新宿区/代表取締役:谷口健太郎)および同社の100%出資によりMIRARTH Agri Tech Co., Ltd.(カンボジア現地法人)を設立し、カンボジア産のカシューナッツ加工事業とカシューナッツ殻を活用したバイオマス燃料化事業に2024年2月より参画しております。
 この度コンポントム州工場の増設工事が完了し、6月4日にカンボジア現地にてカシューナッツ加工工場「MIRARTH Cashew Nuts Factory Kampong Thom」の竣工式を執り行いましたのでお知らせいたします。


カシューナッツ加工工場「MIRARTH Cashew Nuts Factory Kampong Thom」の特長


 スチーマー・殻取り機・選別機・ロースター・真空包装システムなどカシューナッツ工場の機械化に向け様々な食品加工機械を導入し、増設後は原材料ベースで1日に約8トンの原料加工が可能になります。生カシュ―ナッツについては、カンボジア農業協同組合やプランテーションから仕入れ、今年に関しては1,200トン相当の加工を想定しております。本工場で二次加工まで行い食用ナッツの付加価値を高めカンボジア産カシューナッツとして欧州、日本などへ輸出いたします。
 カシューナッツバリューチェーンの構築と更なる生産規模の拡大(次フェーズ:20,000トン想定)に向け、地域に根ざした工場運営に取り組んでまいります。


工場概要


工場名:MIRARTH Cashew Nuts Factory Kampong Thom
所在地:Chey Commune Kampong Svay District, Kampongthom Province KAMPONG THOM, Cambodia
従業員数:50名
敷地面積:7,948平方メートル
建物面積:2,181平方メートル
生産能力:約1,500トン/年(原材料ベース)

MIRARTHホールディングスグループにおける本事業の位置付け


 MIRARTHホールディングスグループは、「サステナブルな環境をデザインする力で、人と地球の未来を幸せにする。」をOur Purpose(存在意義)として掲げ、住宅の供給や自然エネルギーの導入など、事業を通じたサステナビリティ活動に取り組むことで社会課題の解決とSDGs(持続可能な開発目標)達成に貢献し、さまざまなステークホルダーや社会からの信頼を得て、永続的な発展を目指しています。
 また、2023年10月には同パーパスを実現するための長期ビジョン「地域社会のタカラであれ。」を策定しました。今回のカンボジアでのカシューナッツ事業への参画は、上記パーパス、長期ビジョンを行動に移すものです。
 当社グループは、エネルギー事業を担うMESを中心に今後も再生可能エネルギーの普及に取り組んでまいります。



バイオマス燃料化事業について


 搾油後の殻残渣を活用したバイオマス燃料化については、一般財団法人JCCP国際石油・ガス・持続可能エネルギー協力機関による助成を6月から受け、カシューナッツ殻油の搾油方法の高度化、及び残渣のバイオマス燃料利用の効率化のための基礎調査が始まりました。
 搾油後の殻残渣とカシューナッツ農園で大量発生している間伐材については、ヨーロッパの技術を活用したガス化発電、発電規模に合わせたボイラー発電の検討やMESが宮崎県延岡市で開発を進めている山林などで発生した間伐材を活用した木質チップでのバイオマス発電事業「延岡バイオマスPJ」での利用も検討しております。 
 カシューナッツの加工、それに伴い発生する加工残渣(殻)を利活用したカシューナッツのバリューチェーンを構築することで、カンボジアの経済成長とカーボンニュートラルな世界の実現に貢献してまいります。

ご来賓および当グループ代表挨拶(一部抜粋)


◆カンボジア農林水産省政務長官 トォイ ブンホー氏 ご挨拶
カンボジア産カシューナッツのカンボジア国内及び世界市場への供給を目指して
 1998年にカンボジア全土で平和が達成されて以来、農業は国の発展プロセスに大きく貢献してきました。国連食糧農業機関(FAO)によると、 2018年から2023年にかけてカンボジアのカシューナッツの栽培面積は約132%増加し、収穫量と輸出が着実に増加したことでカシューナッツはカンボジアにおける重要な農産物となり、生産量が世界の第3位となったということです。
 しかし国内での加工能力は依然として限られており、加工せずに輸出することで多くの付加価値が失われる中、カシューナッツの付加価値を高める可能性と機会を見出すために、カンボジアを世界最大のカシューナッツ輸出国に変えていくという強い意志と明確なビジョンを持ちました。引き続き優先順位を付けて上記のビジョンを達成するために、カンボジアのカシューナッツおよび農業の発展を推進していきます。カシューナッツとカシューナッツの殻をバイオマス燃料へと加工する本工場の開設を発表させていただきます。
 最後に、ご来賓の皆様のご健康とご家族での幸福、そしてあらゆる事業の成功をお祈り申し上げます。

◆コンポントム州副知事 ネク バン ケン氏 ご挨拶
「2022年~2027年のカシューナッツに関する国家政策」実現へ向けた新たなシンボル
 コンポントム州には14万5,300ヘクタールのカシューナッツ大規模生産エリアがあり、そのうち8万ヘクタールが収穫可能です。年間平均収穫量は、1ヘクタールあたり1.5トンございます。そして、コンポントム州にはカシューナッツ加工企業が8社と乾燥機が23基あり、カンボジア国内のおよそ30%に相当する約20万トンを生産しております。
 本日竣工を迎えたカシューナッツ加工工場(MIRARTH Cashew Nuts Factory Kampong Thom)は、2022年から2027年のカシューナッツに関する国家政策の一環であり、加工業を底上げするべく建設されました。本加工工場は、官民一体となりカンボジア国家政策を推進するシンボルとなり、国家政策の成功に繋がっていくものです。
 最後に、大臣、ご列席の皆様が、「長寿」、「高貴」、「健康」、「強さ」という仏陀の四つの祝福を受けられることをお祈り申し上げます。

◆駐カンボジア日本国特命全権大使 植野 篤志様 ご挨拶
カシューナッツの高付加価値化と官民一体のフードバリューチェーン構築に向け
 当プロジェクトにより、適切に乾燥および保存されたカシューナッツが高値で販売されることで、農家の皆さまの収入が増加することを期待しています。日本政府の主要な目標の一つにカンボジアにおけるフードバリューチェーンの確立があり、今回このようなイニシアチブが実施されることを大変嬉しく思います。当プロジェクトは特に日本政府と民間企業であるMIRARTH GREEN TECH社が支援していることから、非常にやりがいのある事業であると考えます。
 MIRARTH GREEN TECH社はカシューナッツを商品化し、日本に輸出することを計画しています。この取り組みは、カンボジアにおけるフードバリューチェーンの構築において、官民が協力する良い例となると考えています。コンポントム州での当プロジェクトによって構築されたカシューナッツのフードバリューチェーンが、カンボジア国内や国外へ広がる取り組みへと発展することを期待しています。
 その上、昨今の気候変動による洪水や干ばつが頻繁に起きることにより、農業分野への影響だけにとどまらず、国民の生活及び資産にも悪影響を及ぼしています。そのため、世界中で、地球温暖化緩和策として、クリーンエネルギーへの転換とその開発が推進されています。MIRARTH GREEN TECH社は、カシューナッツの殻から絞った油をバイオマス燃料及び様々な資源としての利用を検討されています。これまで捨てられていたカシューナッツの殻から新たな付加価値を創出する素晴らしい取り組みであると考えます。殻の利活用については、地球温暖化対策のみならず、カンボジアの経済成長に資する事業と言えます。 
 この新しい草の根プロジェクトが、私たちが新たな社会を構築するのに役立つと信じています。

◆MIRARTHグリーンテック 代表取締役 谷口 健太郎 挨拶
カシューナッツの豊かな可能性を拓く
 昨年5月に現地を初めて訪れた際、目のまえで直向きにカシューナッツの殻を剥く多くの女性に出会い、そのカシューナッツが加工されず、農産物として国外に多くが輸出されていることを知りました。私たちができることは、まだまだ微力ではございますが増設後の本工場では年間1,500トン規模のカシューナッツを加工することができ、加工による付加価値の向上や新たな雇用を創出することでカンボジアの皆さんが自分の国で幸せに暮らせるようになるきっかけとなれば嬉しいです。
 トッププランニングJAPAN社が日本の外務省傘下のJICA様のお力を借りて作った最初の500トンの工場が大きな一歩であり、ゼロを1にしていただいたことが全ての始まりです。その後も本日ご列席の農林水産省政務長官、コンポントム州副知事、カシューナッツ協会会長、農協の方々のお力添えとご支援を賜り、1,500トン規模へと工場を発展させることができました。
 カシューナッツは食品としての魅力とともにその殻にも石炭に匹敵するほどのカロリーを内包しております。官民一体のフードバリューチェーン構築という新たな付加価値の創出とともにカーボンニュートラルの実現へ向け殻を活用したバイオマス燃料化事業にも取り組んでまいります。
 本日竣工を迎えたこのカシューナッツ加工工場が、カンボジア、コンポントム州の人々の益々の発展と繁栄に繋がることを祈念して、私の挨拶にさせていただきます。

竣工式の様子







工場見学会


 式典終了後には、工場の見学会を実施いたしました。ご参加いただいた皆さまは、「殻取り機」や「真空包装システム」など新たに導入した食品加工機械を興味津々にご覧になられていました。


会社概要(MIRARTHホールディングス)


商号:MIRARTHホールディングス株式会社
代表者:代表取締役 島田 和一
所在地:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-8-2 鉄鋼ビルディング16F
設立:1972年9月
事業内容:グループ会社の経営管理等
資本金:8,332百万円
URL:https://mirarth.co.jp

会社概要(MIRARTHエナジーソリューションズ)


商号:MIRARTHエナジーソリューションズ株式会社
代表者:代表取締役 谷口 健太郎
所在地:〒162-0824 東京都新宿区揚場町1-18 飯田橋ビル5F
設立:2016年3月
事業内容:再生可能エネルギー事業
資本金:2,155百万円
URL:https://www.mirarth-es.com/

会社概要(MIRARTHグリーンテック)


商号:MIRARTHグリーンテック株式会社
代表者:代表取締役 谷口 健太郎
所在地:〒162-0824 東京都新宿区揚場町1-18
設立:2023年6月30日
事業内容:有機性資源によるバイオマス発電を中心にした再生可能エネルギー事業(資源リサイクルシステムやコージェネレーションを含む)
資本金:1億円
URL:https://mirarth-gt.com/

会社概要(MIRARTH Agri Tech)


商号:MIRARTH Agri Tech Co., Ltd.
代表者:佐々木 浩治
所在地:No.1159, National Road No.2, Prek Tanuo Village, Sangkat Chak Angre Leu, Khan Mean Chey, Phnom Penh, Kingdom of Cambodia.
設立:2023年11月29日
事業内容:カシューナッツの栽培、カシューナッツを利用したバイオマス燃料の研究・開発・製造・販売(オペレーションはトッププランニングJAPAN社のカンボジア現地法人TPJC Co., Ltd.に委託)
資本金:US$600,000(MIRARTHグリーンテック株式会社100%出資)
URL:https://www.mirarth-gt.com/agri/

会社概要(トッププランニングJAPAN)


商号:株式会社トッププランニングJAPAN
代表者:村山 哲生
所在地:東京都中央区日本橋小網町3番14号 茅場町K-1ビル7階
設立:1990年10月12日
事業内容:総合建設業、再生可能エネルギー事業、カンボジアにおけるカシューナッツ加工事業
資本金:9,700万円
URL:https://www.tpjp.co.jp/

会社概要(福山コンサルタント)


商号:株式会社福山コンサルタント
代表者:栄徳 洋平
所在地:福岡県福岡市博多区博多駅東三丁目6番18号
設立:1949年3月1日
事業内容:建設コンサルタント業(道路、都市、橋梁、鉄道等における調査、計画、設計、維持管理、施工管理)
資本金:4億円
URL:https://www.fukuyamaconsul.co.jp

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