*16:44JST ジャストプラ Research Memo(4):ASP事業は契約店舗数が過去最高水準に達し3期連続で増収増益に
■ジャストプランニング<4287>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) ASP事業
ASP事業の売上高は前期比5.4%増の1,027百万円、セグメント利益は同13.4%増の809百万円と3期連続で増収増益となった。コロナ禍の収束により外食業界が活気を取り戻すなかで、主力サービスである「まかせてネット」の期末契約店舗数が前期末比3.1%増の6,083店舗と過去最高水準に達したことが主因だ(期中平均で7.2%増)。売上高の約1割を占めるモバイルオーダー&決済サービス「iToGo」もアライアンス戦略を推進したことで契約店舗数が前期末比47.6%増の905店舗と拡大し、増収要因となった。
セグメント利益率は前期の73.3%から78.9%まで上昇した。2022年6月にモバイルオーダー&決済アプリ「Putmenu」の事業を展開していた子会社のプットメニュー(株)の保有株式を開発元企業にすべて売却し、同事業から撤退した効果が大きい。ASP事業の利益率は従前、80%前後の水準で推移していたが、2018年に「Putmenu」事業を開始して以降は先行投資負担等により、70%弱の水準まで落ち込んでいた。直近の2024年1月期第4四半期の利益率は78.9%となっている。
2024年1月期の「まかせてネット」の契約店舗数の増減内訳を見ると、新規顧客の獲得で244店舗(前期比495店舗減)、既存顧客の新規出店(営業再開含む)で850店舗(同333店舗増)、解約で249店舗(同116店舗増)、既存顧客の減少で655店舗(同118店舗増)となった。親会社システムへの統合を理由とした比較的規模の大きい解約が重なったことで解約店舗数が増加したものの、既存顧客における出店並びに新規顧客の獲得でカバーし、全体では前期比で181店舗増加の6,083店舗(契約企業数は同2社減の248社)となった。期初の会社目標では6,800店舗を目指していたが、新規顧客の獲得が想定を下回った(解約数はほぼ想定通り)。また、期中にリリースを予定していた次世代「まかせてネット」についてもリリース時期が2025年1月期に先送りされた。2024年1月から適用される電子帳簿保存法改正に対応するため、既存システムの改修を優先したことが影響したと見られる。なお、1顧客当たりの月平均売上高は約12千円となり、ほぼ想定どおりの水準となった。
「iToGo」については、スマートフォンアプリの機能強化に加えて他社との連携を強化することで、契約店舗数の拡大につなげている。「iToGo」は、顧客企業が自社ブランドでアプリ(LINEミニアプリ含む)展開できるほか、自社ホームページとの連携が可能なこと、自社開発するよりも安価にシステムを構築できること、UIがわかりやすく使い勝手が良いことなどが評価されている。なかでも店舗独自のポイントプログラム機能が好評で、利用率も高くなっているようだ。ただ、全体の流通額の伸びはコロナ禍の収束もあって小幅に留まっているようで今後の課題となっている。
(2) システムソリューション事業
システムソリューション事業の売上高は前期比40.8%減の59百万円、セグメント利益は同42.6%減の20百万円となった。外食市場の売上高はコロナ禍前の水準まで回復してきたものの、物価や人件費の上昇により中小規模の企業では厳しい経営状況が続いていることに変わりはなく、POSレジ等のハードウェアのシステム更新需要が低調だった。
(3) 物流ソリューション事業
物流ソリューション事業の売上高は前期比3.3%増の757百万円、セグメント利益は同11.8%増の107百万円となった。売上高は4期ぶりの増収に転じた。顧客となる外食企業の売上回復に伴い、物流代行サービスの売上が伸長した。また、物流管理システムの「Logi Logi」も契約店舗数が前期末比203店舗増の840店舗となり、増収増益要因となった。セグメント利益率も売上構成比の変化により前期の13.1%から14.2%に上昇した。
※代理販売事業の売上を総額計上から純額計上(販売手数料のみ計上)に変更した。
(4) 太陽光発電事業
太陽光発電事業の売上高は前期比2.9%増の104百万円、セグメント利益は同26.8%増の59百万円となった。太陽光発電能力に変わりはなく、発電量の増加が増収要因となった。利益面では、増収効果に加えて減価償却費が8百万円減少したことも増益要因となった。
(5) その他
その他の売上高は前期比25.3%増の123百万円、セグメント利益は同20.2%増の93百万円と2期連続の増収増益となった。コロナ禍の収束により運営店舗の客足が回復し、増収増益要因となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2. 事業セグメント別動向
(1) ASP事業
ASP事業の売上高は前期比5.4%増の1,027百万円、セグメント利益は同13.4%増の809百万円と3期連続で増収増益となった。コロナ禍の収束により外食業界が活気を取り戻すなかで、主力サービスである「まかせてネット」の期末契約店舗数が前期末比3.1%増の6,083店舗と過去最高水準に達したことが主因だ(期中平均で7.2%増)。売上高の約1割を占めるモバイルオーダー&決済サービス「iToGo」もアライアンス戦略を推進したことで契約店舗数が前期末比47.6%増の905店舗と拡大し、増収要因となった。
セグメント利益率は前期の73.3%から78.9%まで上昇した。2022年6月にモバイルオーダー&決済アプリ「Putmenu」の事業を展開していた子会社のプットメニュー(株)の保有株式を開発元企業にすべて売却し、同事業から撤退した効果が大きい。ASP事業の利益率は従前、80%前後の水準で推移していたが、2018年に「Putmenu」事業を開始して以降は先行投資負担等により、70%弱の水準まで落ち込んでいた。直近の2024年1月期第4四半期の利益率は78.9%となっている。
2024年1月期の「まかせてネット」の契約店舗数の増減内訳を見ると、新規顧客の獲得で244店舗(前期比495店舗減)、既存顧客の新規出店(営業再開含む)で850店舗(同333店舗増)、解約で249店舗(同116店舗増)、既存顧客の減少で655店舗(同118店舗増)となった。親会社システムへの統合を理由とした比較的規模の大きい解約が重なったことで解約店舗数が増加したものの、既存顧客における出店並びに新規顧客の獲得でカバーし、全体では前期比で181店舗増加の6,083店舗(契約企業数は同2社減の248社)となった。期初の会社目標では6,800店舗を目指していたが、新規顧客の獲得が想定を下回った(解約数はほぼ想定通り)。また、期中にリリースを予定していた次世代「まかせてネット」についてもリリース時期が2025年1月期に先送りされた。2024年1月から適用される電子帳簿保存法改正に対応するため、既存システムの改修を優先したことが影響したと見られる。なお、1顧客当たりの月平均売上高は約12千円となり、ほぼ想定どおりの水準となった。
「iToGo」については、スマートフォンアプリの機能強化に加えて他社との連携を強化することで、契約店舗数の拡大につなげている。「iToGo」は、顧客企業が自社ブランドでアプリ(LINEミニアプリ含む)展開できるほか、自社ホームページとの連携が可能なこと、自社開発するよりも安価にシステムを構築できること、UIがわかりやすく使い勝手が良いことなどが評価されている。なかでも店舗独自のポイントプログラム機能が好評で、利用率も高くなっているようだ。ただ、全体の流通額の伸びはコロナ禍の収束もあって小幅に留まっているようで今後の課題となっている。
(2) システムソリューション事業
システムソリューション事業の売上高は前期比40.8%減の59百万円、セグメント利益は同42.6%減の20百万円となった。外食市場の売上高はコロナ禍前の水準まで回復してきたものの、物価や人件費の上昇により中小規模の企業では厳しい経営状況が続いていることに変わりはなく、POSレジ等のハードウェアのシステム更新需要が低調だった。
(3) 物流ソリューション事業
物流ソリューション事業の売上高は前期比3.3%増の757百万円、セグメント利益は同11.8%増の107百万円となった。売上高は4期ぶりの増収に転じた。顧客となる外食企業の売上回復に伴い、物流代行サービスの売上が伸長した。また、物流管理システムの「Logi Logi」も契約店舗数が前期末比203店舗増の840店舗となり、増収増益要因となった。セグメント利益率も売上構成比の変化により前期の13.1%から14.2%に上昇した。
※代理販売事業の売上を総額計上から純額計上(販売手数料のみ計上)に変更した。
(4) 太陽光発電事業
太陽光発電事業の売上高は前期比2.9%増の104百万円、セグメント利益は同26.8%増の59百万円となった。太陽光発電能力に変わりはなく、発電量の増加が増収要因となった。利益面では、増収効果に加えて減価償却費が8百万円減少したことも増益要因となった。
(5) その他
その他の売上高は前期比25.3%増の123百万円、セグメント利益は同20.2%増の93百万円と2期連続の増収増益となった。コロナ禍の収束により運営店舗の客足が回復し、増収増益要因となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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