もう一段の上値トライとなるか
【注目ポイント】「103.360円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「105.000円」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「102.000円」付近までの下押しもあり得そう
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「102.000~105.000円」
【トレードアイデア】「押し目買い」ないしは「打診買い」
本邦当局による為替介入※後において、豪ドル/円の注目ポイントとして捉えていた「(心理的な節目である)100.000円での下値サポート成否」ですが、以後は「同レート(以上)での下値サポート示現」→「上昇フロー」となっています。豪ドル/円はもう一段の上値追いとなるのでしょうか。(※現時点では報道ベース)
上図の各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日および200日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方で推移していること、3) ローソク足の下方に青色雲(=先行スパン、サポート帯)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)で僅かながら+DI>-DIとなり、ADXが横ばいでの推移になっている(上図赤色点線丸印)ことから、現在の豪ドル/円・日足チャートは、上昇トレンド継続を示すチャート形状であると判断します。
その他メルクマールでは、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインと同・+2σラインの間を推移する“上昇バンドウォーク”になっていること、そしてⅱ) BB・±2σラインが21日MAに対して概ねパラレルでの推移になっていることを合わせると、今後の豪ドル/円はじりじりと上値を切り上げる相場付きとなりそうです。
そんな中、足もとで注目すべきポイントは・・・BB・+1σラインをメドとする「103.360円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「103.360円」で下値サポートされた場合は、「上昇バンドウォークの継続」→「上値切り上げ」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンのさらなる上放れ」や「+DI>-DIの乖離拡大」なども伴いながら、先月29日に付けた高値水準かつBB・+2σラインをメドとする「105.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇を想定すべきでしょう。
[シナリオ②]
一方で、「103.360円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「上昇バンドウォーク崩れ」→「一旦の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンのローソク足への近接」や「+DIと-DIの収斂」なども伴いながら、青色雲の上辺である先行1スパンならびに約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「102.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しもあり得そうです。ただし、現状ではⅰ) 青色雲が厚い形状(=強い下値サポート帯)であること、またⅱ) 200日MAが右肩上がりでの推移となっていることから、下値余地は限定的となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、現下の豪ドル/円はもう一段の上値追いを模索する中、当面※は「102.000~105.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする相場付きになりそうです。 (※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。) よって、当該レンジをベースとする「押し目買い」ないしは「打診買い」が奏功しそうです。
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