米2月雇用統計が相場動意となりそう
【注目ポイント】「147.500円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同レートで下値サポートなら、「150.000円」付近までの上昇
【シナリオ②】同レート割れなら、「146.000円」付近までの下押しを考慮
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「146.000~150.000円」
【注目材料】米2月雇用統計
ここもと、150円ラインを意識する往って来いのボックス圏相場(上図水色四角枠)となっていた米ドル/円ですが、足もとでは下方へブレークする展開となっています。
各メルクマールをそれぞれ見ていくと、1) 21日MA(移動平均線)が横向きであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態(上図黄色丸印)になっていること、3) ローソク足が青色雲内で推移していること、4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の上方で点灯していること、そして5) DMI(方向性指数)で-DI>+DIとなり、ADXが右肩上がりでの推移(上図青色点線丸印)となっていることから、現在の米ドル/円・日足チャートは、上下圧力が拮抗するレンジ相場を示すチャート形状であると判断します。
喫緊の注目ポイントは・・・心理的な節目である「147.500円」(上図黄色矢印および黒色線)で下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて「147.500円」で下値サポートされた場合は、「下値固め」→「反発/上昇フロー」となりそうです。当該ケースでは、「SARの買いサインへの転換」や「下降バンドウォーク崩れ」、また「-DI>+DIの乖離縮小」なども伴いながら、再び、約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAをメドとする「150.000円」(上図Ⓐ赤色線)付近までの上昇となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、「147.500円」を終値ベースで割り込んだ場合は、「心理的な節目割れ」→「もう一段の下押し」となりそうです。当該ケースでは、「遅行スパンの“逆転”示現」や「下降バンドウォークの継続」、また「-DI>+DIの乖離拡大」なども伴いながら、200日MAをメドとする「146.000円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しを考慮すべきでしょう。ただし、本稿執筆(8日)時点では、ⅰ) 青色雲が分厚い形状(=強い下値支持帯)となっていること、またⅱ) 200日MAが右肩上がりでの推移になっていることから、下値余地は限定的となりそうです。
上記シナリオ①および②を概括すると、米ドル/円は下値しっかりの相場付きが継続するとの想定の下、当面※は「146.000~150.000円」を“主戦場”(コアレンジ)とする相場付きになりそうです。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
足もとでは、日本時間本日22時30分に発表される米2月雇用統計の結果が米ドル/円の相場動意となりそうです。
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